~~ 中略 ~~

 

・ほとんどジャングルと言っていい森の中を、2~30分歩いたが、

 その途中小さな滝で、水遊びをしていた10歳前後の少女達3人に出会った。

 

・彼女達は、笑顔でM老人に挨拶をした。〇〇語ではない言葉であることに、

 私は驚いた。私にも笑顔で挨拶をしてくれたが、言葉が分からないので、

 私は笑顔で返しただけだった。この少女達に私は、強烈な印象を受けた。

 

・彼女達の内、2人は少数民族の着る様な、手作りの服を着ていた。

 赤系の鮮やかな美しい衣装が、まるでジャングルの中の色鮮やかな鳥達の様に、

 木々の緑と調和していた。

 

・その内の1人は、ワンピース作りの服を着ていて、1番年上に見えた。

 子供でありながら、落ち着いた豊かな母性を感じさせる目が、印象的であった。

 

・まるで私を包み込む様に優しい、何の束縛も知らないその目を見ると、

 逆に私自身の心が、いかに自由でないかを感じずには、いられなかった。

 

・もう1人は、1枚の布を腰巻きの様に巻いていて、上半身は裸だったが、

 髪は独特の結い方で、お洒落に結ってあった。

 

・彼女は「メンラ」という名前であることを、後に知った。

 お茶目で、人懐っこい感じの子であるが、同時に非常に知的な目をしていた。

 

・もう1人は、大きな木の葉を何枚も連ねる様にして作られた、

 遊び心たっぷりのスカートを履(ハ)いていた。