百合祭

【柔らかくて……気持ちいい……】

3/7の夕刊フジ「検証・55歳からの性」で、
取材を受けた記事が掲載されました。


昨年、性科学会で浜野佐知(はまの・さち)監督にお会いして
DVDを購入した、中高年の性をテーマにした「百合祭(ゆりさい)」を紹介しました。



作風は演劇的でコミカルだけれど、
根底には力強いメッセージが流れていて

1度目に観た時は、ちょっとしたカルチャーショックな感じで、
2度目を観た時は、一人一人の個性的な演技に感銘を受け、
3度目は自分で上映会を開催したい程に、惚れこんでしまった(笑)

テーマは「老人の性」だけれど、
老若男女、誰もが避けて通れない
「歳を重ねること」についても、「希望」を与えてくれるんです!!

「老い」と「性」のダブル・タブーを扱った、
こんな痛快な映画は見たことがないですっ!!

映像作品として世に送り出してくださった浜野監督に、
心から感謝を致します。ありがとうございます!!


主演の吉行和子さんと
ミッキーカーチェスさんのキャスティングもお見事。
このお二人でなければ、ここまで説得力のある
「オトコとオンナの本音」が描けなかったのでは。


個人的には、ぜひ性機能学会で上映し、
より多くの泌尿器科の先生方にご覧いただきたいです♡ 
ネタバレしない程度に新聞記事内であらすじを解説してますので、
下記の転載をご覧ください!

百合祭



《検証・55歳からの性―「百合祭」》

 歳を取って性機能が弱ってくると、男も女も「このままセックスから遠ざかってしまうのでは」という不安をもつ。セックスカウンセラーの西郷理恵子さん=顔写真=は、「老年期の性はQOLに関わる大事な部分。決して、タブーにしてもらいたくない」と話す。
【老人の性を題材に】
 老年期の性(セックス)の「どうなるのか」という問題は、誰もが通る普遍的なテーマ。しかし、声を大にして語られないのは、多くの人の気持ちの中に「勃起しなくなったら男でなくなる」「閉経したら女でなくなる」といった思い込みがあるからではないか。
 西郷さんは、そんな現実に目をそむけずに参考にしてもらいたい映画があるという。
 「300本以上のピンク映画を撮り続けてきた浜野佐知監督が、一般映画として2作目に発表した『百合祭』です。原作は桃谷方子さんの小説(同名)で、老年になってからの性を見つめ直すきっかけになる名作だと思います」
   ストーリーは、69歳から91歳までの老女ばかり(大家を含め7人)が暮らすアパートに75歳のダンディな老人男性が引っ越してきたことで、てんやわん やの恋愛騒動に発展する。自分たちをおばあちゃん扱いしない男性の登場によって、老女たちの性が次々と目覚めていくのだ。
【EDでも気持ちいい】
    「ちまたでは、関係を維持するためにおつとめのセックスしたり、男性の気持ちをつなぎとめるために、我慢して求めに応じる女性は少なくない。しかし、 結婚や出産、お金などが介在しなければ、もっとセックスは自由なのかもしれません。二人が精神的に対等であれば、もっと心から楽しめる。お互いに好意と同 意があれば、何歳になってもセックスの可能性は開かれているのです。すべてのしがらみから解放されるのが老年期の性なのです」
ミッキーカーチスさんが演じる男性が住人女性と肉体関係をもつ場面では、「最後までいいね?柔らかいけどいいね?」というセリフに答えて、彼女は「柔らかくて……気持ちいい……」と官能的な声を出す。
「固く勃起したモノを挿入さえすれば、女性が勝手に気持ち良くなると勘違いしている男性は残念ながら多い。この映画から、女性が性愛に何を求めているのかを知ることができれば、男性も『挿入信仰』から解放されるはずです。」
女性を官能させるためには、勃起は必須ではない。それも老年期の性なのだ。

●百合祭 公式ページ
http://www.h3.dion.ne.jp/~tantan-s/yurisai.html
●百合祭 予告編
https://www.youtube.com/watch?v=N1JRIv6aEOM

トリノ国際女性映画祭、準グランプリ受賞 フィラデルフィア国際、
G&L映画祭・グランプリ受賞 ミックスブラジル2003グランプリ受賞、
と海外の映画祭では高く評価されている作品です。


百合祭

性科学会にて、浜野佐知監督と私。