CR-Xのメンテナンスは
修理部品の在庫が品薄になっていくにつれ
大変になっていったように思う。
自動車整備士の山谷さんは、
定価の部品が手に入らなくなると
中古の部品を調達してくれた。
なるべく安価で
この車を整備してくれた。
CR-Xの中古部品に
プレミア値がつくようになった頃。
次のような事態に陥ったことがあった。
乗車24、25年目くらいだったか。
私は、自宅車庫に
CR-Xの右ヘッドライトをぶつけてしまった。
ヘッドライトカバーが粉々になった。
交換するしかない。
しかし部品が手に入らない。
壊れたヘッドライトのままでは
公道を走れない。
まだ走れる車なのに
ヘッドライトがダメになったくらいで
廃車にするしかないのか、、
悔しすぎる、、
何とか廃車にしたくない私と
どう修理したものか考えあぐねる山谷さん。
CR-Xを囲んで、2人とも無言。
どのくらいの時間が経っただろう。
「、、まあ、やってみますわ」
山谷さんがそう言ってくれた。
CR-Xのヘッドライトカバーは
結局、手に入らなかった。
でも山谷さんは
他車のカバーを代用して
修理してくれたのだった。
幅はピッタリだったが
奥行きは足らなかった。
でも、上等の出来栄えだった。
山谷さんは、この代用品で
陸運局に確認・許可をとってくれたのだ。
こうやって低予算のメンテナンスで
何とか乗り続けられたCR-Xだった。
とても大切な車なのだ。