6月4日(日)に受検予定の銀行業務検定「事業性評価3級」。
経済法令研究会の通信講座「事業性評価の手法がまるわかり!企業の成長性・技術力を見極める 事業評価力養成コース」を一通り終えたものの、ちょっと心配。
そこで、「『対話力』ですすめる事業性評価がよくわかる本」を購入しました。
同じ経済法令研究会の出版です。
事業性評価でも、一方的に評価を下すという視点でなく、対象企業との「対話」が重要のようです。
本書は、試験対策としては不要と思いますが、なかなか示唆的ではありました。
本書によれば、中小企業では、社会や市場・業界の変化を十分捉えることができないことによる、事業の陳腐化、市場や客離れが多く見られるようです。
中小企業では、SWOT分析で言うところの、「機会」と「脅威」の認識が弱いということでしょう。
本書によれば、「脅威」をいち早く認識することで、「ピンチをチャンスに」つなげることができるということ。
SWOT分析を固定的に捉えるのではなく、「弱みを強みに」、「脅威を機会に」つなげるような、発想の転換が重要ですね。
そういえば、先日行った京都市動物園の経営戦略は、まさに「弱みを強みに」のお手本でした。
京都市動物園は敷地が非常に狭いという「弱み」があり、一時は入園者数の減少に頭を痛めていたようです。
ところが、「狭さ」を活かして、入園者と動物との距離を縮めたり、立体的な空間を作ったことで、入園者数のV字回復を遂げました。
私も実際に行ってみて、ゾウやキリンを間近に見ることができ、大変な感銘を受けました。
また、トラやゴリラの立体的な動きを見せる空間演出は圧巻でした。
詳細はこちらのまとめ記事を参照→「日本で2番目に古い、狭くて人気の京都市動物園がおもしろい!」
翻ってみると、われわれ士業の世界は、中小企業どころか零細事業者がほとんどです。
SWOT分析を行い、士業界の認識を深めることはもちろん重要ですが、それに留まらず、「弱みを強みに」、「脅威を機会に」の発想を持っていたいですね。