ある日の新聞の第2面 全5段を使った広告
人間再生セミナー『第三回小笠原塾開校』
開校主旨・・・現存する多岐の学問から最大公約数的な人生の方法論を教え、新しい認知を確立させる。そして新しい生き方の指針をなるセミナーを行う。
就職支援・・・セミナーの最終合格者で新たに就職を希望する生徒には、その適性を見て就職活動を支援する。なお、その際の支援団体は、最後の項目である協力団体を参照のこと。
(ただし、中間試験に不合格の場合、その場で退塾。。本土へ帰還)
受講金額は50万円と高額だが
この支援団体が一流の会社や団体ばかりで、
主催事務局代表は元経団連会長
今の人生をリセットして全く違う人生をやり直したい!と思うことはありませんか?
私は何度かありました。
(あ、今でもかな?)
だから、この広告を見たら、、、応募しちゃうかも?
人生教習所 垣根涼介
この広告を見て応募した、ある3人
東大に入ったものの1年次を終えて休学、引きこもり中の浅川太郎
元ヤクザだが、ブラジルに逃げ出している間に組織は消滅。しかし背中の刺青もあり就職先のない柏木真一
仕事がどんどんなくなってきている、ブスでデブで人間関係をうまく保てない森川由香
彼らは無事中間テストに合格しセミナーを受け続ける。
自分の中の何が変わるのか?
小説前半の講義
『確率』
『出発点→経由点→着地点』
『認知』
の部分は、まるで自分もこのセミナーに参加しているような気持ちで学び考えさせられました。(自分だったらどんなレポート書くだろう?)
そして後半はがらっと変わり小笠原の歴史について学ぶ事に・・・
私は不勉強で
小笠原が東京都である事、船でしか行けない事、そして2011年に世界自然遺産に認定された事くらいしか知識が無く
かつて小笠原がカリフォルニア州・サンフランシスコ市・小笠原村だった
なんて想像もしませんでした。
そして、戦後まず帰島したのは「欧米系島民」であり学校の授業も英語だったなんて・・・
人生についてほんの少し肩の力が抜けると同時に
日本の戦後の歴史について自分の無知を恥じる気持ちになる本でした。