鉛筆のような線が欲しかったら鉛筆で描いたらいいんじゃないでしょうか。エアブラシアドバイザーこんどうです。
▲わざわざエアブラシにこだわる必要はない。けど楽しいです。
それでもエアブラシならではの特徴ってものがあるので、わざわざエアブラシでのやり方を考えるわけです。ロマンですね。
今回は文量と内容ともに、面倒で難しい話です。
今回は難易度高め、という言い方は好きじゃないですが、日々のエアブラシ練習とかそういうのも必要ですよね、
手に馴染んだ良いエアブラシ、必須です。
それと脈動を抑えられるエアタンク、と吹き出しから差が出にくいレベルのレギュレーターがあったほうが調整しやすいです。(バランス調整が楽)
それと作品にかける熱意。大事ですね。
ここで言う良いエアブラシとは何なのか、というのは難しい問題ですが、長時間作業しても指が痛くならず、指の引きとニードルの開放度が感覚的につかめるくらい使い慣れたエアブラシ、ってことでひとつ。ダブルでもトリガーでもよいですが、アジャスターは使わないで頑張りましょう。
精度云々もありますが、ひとまずエアテックスだったらXP/MJ、B4ライン以上あったほうが楽。
こんどう的チョイスは、セルフィー、ハンザ、エアレバ、トリガータイプがお勧め。
注文の多いエアブラシアドバイザーです。
色々ぶち込みましたが面倒でややこしいので割愛。読んでも面白くないし。
要点だけ
・エアブラシは「エアブラシ」「圧力調整」「絵具調整」の3つでほぼ成立する。(環境的要因は別)
・数値は目安には良いが、とらわれてはいけない。
・人の話を鵜呑みにせず、自分で検証する。経験に勝るものはない。
・エアブラシについて知ったような口を利く人は多い
で、ようやく本題なのですが、今回の細吹きですよ。
今回は
・淡く、透けた色(発色が弱い)
・プラ素材(弾きやすい素材)
・でもくっきりと線がわかる。
そんな細吹きです。
要素で考えていきましょう。
まずは「圧力調整」から
以前の記事では
Aぼかす細吹き(グラデーション、周囲との色の調和をとる、柔らかい影色とか)ならふんわり低圧(~0.1mpa)
Bくっきり細吹き(ほぼ線、周囲の色に飛ばず、メリハリがきいたライン表現)ならシパッと高圧(0.1mpa~)
なんてことを・・・書いていませんでした。今書きました。
アレですよ、イラスト的な話をすると線一発描きの方がメリハリきいた作品になるじゃないですか。そんな感じ。
人生は常に一発勝負なんですよ。成功率を上げるためには日々の練習なんですよ。
脱線しかけましたが、今回はBです。周りに散りにくい線が欲しいので、
次に「エアブラシ」ですが、
これはちゃんと記事でちょっと触れてました。えらい。
ざっくり絵具の性質や、隠ぺい力(透明不透明)などなどで決めていきます。
今回はガイアカラーの純色バイオレット(油性)でやりましたので、0.15mmからいけます。でも今回は0.3mmです。
理由はこの後の絵具の調整方法の都合、調整しやすい0.3mmをチョイスしています。
最初の方に書いたレギュレーターの有無ですが、ここでエアブラシを数種試したりすると、モデルや、使い込みで吹付け圧が変わるので、
ある程度固定できた方がいいんですよね。
そして「絵具調整」ですが、細く、薄く、淡く吹きたいならシンナー、ドボドボ、絵具シャバシャバにすればいいんでしょ。なんて、まさか、いませんよね。
絵具の構成を考えましょう。とはいえエアブラシのアドバイザーを自称していますが、絵具のアドバイザーではないので、
ちゃんとした絵具屋さんの記事を見ます。
本当はガイアノーツ様に聞いてみるのが一番なのですが、、、
基本的には顔料、樹脂(クリア?)、そして薄め液で構成されているんですね。
いい感じにうすめたものを吹いたときにエアブラシの中を通って塗装面に付着し、薄め液が揮発した後、
顔料が樹脂によって張り付くってことなんですね。
じゃあ塗装面にのこる樹脂と顔料が少ないほどいいんだ!シャバシャバ薄めればいいんだ!
でも、そうすると今度は流れて行っちゃうんですよ、乾燥までの間にも。
これだと発色と共に粘度が下がっていってしまう
粘度を維持しつつ発色を抑えます。
特に今回はメリハリの効いた線を引くために吹いたそばから滑らないような絵具の粘りが必要です。
そこで樹脂(クリア)分を増やして発色を抑えます。イメージとしては並置混色ですね。
面積辺りの顔料比を減らします。
並置混色ってなあに?っていうのはググれば出ます。プリンターで出した印刷物とかそうなってます。
▲こういう理屈で行きます。
実際のところこうなるかっていうの判断できるほど自分の目は倍率高くないので、結果的にはできます(大事)。
色々混ぜた絵具はよく混ぜてくださいね。
そこまでやっていい感じの調整ができましたら、吹きます。
ここから先は感覚的なものです。君自身の目で確かめてくれ
一回作った絵具を調整するのは元の比率に戻すのがほぼ無理なので、レギュレーターのダイヤルと、ニードルの引きでいいポイントを見つけだします。手の動きでもカバーできます。
極細で吹こうと思えば思うほど、内部の濃度変化や、圧力、先端の具合、手振れに左右されますので、常にニードルは前にも後ろにも動かせるようにしましょう(なのでアジャスターは使わないんです。)
エアブラシと塗装面は近ければ近いほどいいです。でも、もたもたうごかしてると吹きすぎて滑るし、早く動かしすぎると線になりません。
塗装面から何センチとか、速さは何秒で何センチの線を引きましょう、だなんてのは意味がない。
その日の気温、湿度、コンプレッサーからの空気の温度、変化する要因を考えだしたらキリがないですしね。
(追記、これで引いた線はすぐに触れる乾燥速度です。)
ここまでドバーっと描きましたけど、それ以外の方法でやってるぜ!って方はそれも一つの解答だと思います。
つまるところ作品を仕上げるのが大事ですからね。
線が引けたからって、急にモテモテになるとか、埋蔵金がでてくるとか、有名人になるとか、コンテストで優勝するとか、そんなことはないので。
ちょっとエアブラシと仲良くなりたいなって時にやってみてくださいね。
どこまで行ってもアナログですので、実際にやってみる事が大事です。
本当にエアブラシって奥が深い!
マイエアブラシって考え方は大事。自分の力の加減とかで、使い込んでいくと馴染んできます。