「 Magical Mystery Tour」  The Beatles  USA/Capital "Rainbow label"

 

MAL 2835 Mono

MAL ▼ - 1 -2835 - F9 #3 / MAL ▼ - 2 - 2835 - F9 "Scranton Press”

 

SMAL 2835 Stereo

SMAL - T1 - 2835 - B8 #2 / SMAL - T2 -2835 - B6 ”Jacksonvill Press”

 

 

昨今発売された「赤盤・青盤」の別に、の話。そういえば、「赤盤・青盤」って、ジョージの選曲だったような。今じゃ、CDだと収録キャパが30曲ちかくあるので、1枚でも十分な感じ。金のない学生当時、クラスメイトにカセットに「青盤」を録音してもらってずっと聴いていたから、レコードは買わなかった₍買えなかった?)。世間とズレているのかもしれんが、「赤盤・青盤」よりも、「マジカルミステリーツアー」のUSAアルバムのほうが、収録曲が強力なシングルのカップリングなこともあり好きなのだ。

 

所有盤は両方とも「USA Rainbow Capital」レーベル。レーベルの6時の辺りにcapitalマークがあり、おそらく初期プレスと思われる。マトリクスの読み方は、やはりよくわからない。モノラルは「スクラントン・プレス」の特徴から。ステレオは盤のデッドワックス部分に「〇」が彫られているので、ジャクソンビル・プレスかな。

 

キャピタルのアメリカ盤のプレス工場は4つあり、それぞれの音の作りが違うようだ。Capitalでは、カッティング・プレスの段階で音作りされるようなので、極端にいえば4種類の音があるとのこと。俺のチープな耳とオーディオセットでもちがいはわかる。モノラルは音の塊がぶつかってくる感覚だが、いかんせんカッティングが悪いのか、経年変化か音の籠もりがひどい。それこそ、カセット録音のようなモコモコ感がある。スクラントンプレスは「ハズレ」とのネタ本の意見もあり。ステレオは音の分離も良いし、モノラルよりも明るく派手に聴こえてくる。特にラッパ系の金管楽器の響きがすばらしい。ジャクソンビルカッティングはLAカッティングと同じく派手な音作りでさすがUSAと評価も高いらしい。カラッとした音は安物のオーディオにはお似合いである。擬似ステレオは正直微妙な感じだが、元々がモノラル盤だとその辺は綺麗に聴こえてくる。特にウォルラスの例のラジオからの部分は、モノラルだと違和感がない。USAでのモノラル盤の販売はこのアルバムが最後。だからホワイトアルバムはUSAではステレオしか販売されなかった、とそういう意味では貴重なモノ盤らしい。

 

実は、ステレオ盤は1,800円で手に入れたのだが、B面の"ストロベリーフィールズ"のあたりで、ボツ音がしていきなり針がスキップした。あまりにいい音が突然のスキップなので、とてもビビった。あわてて盤を確認すると、溝の一部分に突起物で刺したような小さな凹みがあった。「ヤラレタ」。相場より、安いものには理由がある。入手経路は書かないが、返品もクレームも交換も不可なので仕方がない。こういうことがあると、次回なかなかターンテーブルに乗りにくい。後発のステレオだが、UK盤で1976年のPCSを持っているのでこれからは、この盤を聴いていくだろう。特に見事に音が良いから。同じUKでも、オリジナル2枚組EP盤には、どうにも興味が湧かない。これまでも、ほとんど物欲センサーの反応がない。うちのレコードプレイヤーが、17cmへの反応が悪いのと、1曲₍2曲)ごとに裏返すのがとてもめんどくさいから。コレクションにするとしても、全然思い入れがない。

 

映画の方は学生時代にビデオダビングしてもらったが、当時流行ってた「裏ビデオ」みたいで不鮮明な映像だった。音も割れ割れで酷い音質だったし。同じころ、単館の映画館で、たしか「シェアスタジアム・ライブ」と「レットイットビー」と「マジカル~」の3本立てという、今から考えるとトンデモないプログラムの映画上映を観に行った。ご存じのように、3本とも当時は画質がとてもひどいシロモノだったので、観ていて目が痛くなるわ、途中で寝てしまうわ、と、なんかひどい記憶しかない。