NHKBS、映画「東京物語」の録画を観た。
昔から、何度も観た名作中の名作。
1953年撮影である。
小津安二郎監督作品は、
日本の生活様式、言葉遣い、振る舞い、
本当に美しく描く。
原節子さんの様なお嫁さんがいるのも日本人、
笠智衆さんや、東山千栄子さんの様なご夫妻がいるのも日本人。
食事のマナーも、笑い方も、
奥ゆかしくて品がある。
もし、自分に教養や品位を身に着けたいのなら、小津作品を見るべきと断言する。
だけど、今回は涙が止まらなかった。
若い頃と違って、
私も62歳になって、
始めて、年老いてゆく親の立場、
笠智衆や東山千栄子の立場で、
この映画を観てしまう。
亡くなった父母や、夫の父を思い出し、
もっと優しく暖かく老いや病を助けてあげれば良かったと思ったり、
つがいである片方がいなくなったら、
どんなに淋しいかと思ったり、
涙が止まらなかった。
「東京物語」は、
日本人ならば、1度は見るべき作品の1つだと思う。