NPO法人フローレンスの駒崎弘樹さんの「政策起業家」を拝読しました。

 

(息子のニコと記念写真を撮ろうとしたのですが、ふざけてしまってこれ以上いい写真が撮れませんでした・・・)

 

この堅苦しげなタイトルから想像だにしませんでしが、とても読みやすくて、そして何度も涙が出てきました。

 

 

私は普段は仕事と家事育児で手一杯で、ゆっくり本を読む時間がないような私のライフスタイルですが、この本は日曜の朝に息子より少し早起きしたので読み始めて、昼までには読むことができました。親しみやすく理解しやすい文章で、家事や育児の合間にでもスラスラと読めました。

 

読み終わって「元気でた!がんばろ!!」という気持ちになっています☺️

 

 

この副題が、まさにこの本の内容です!

 

政治家・官僚・自治体の職員でなくても、著名人や大金持ちでなくても、「社会を変えたい」理由がある「普通のあなた」が、社会を変えるための方法が書いてある本でした。

 

そして拝読して、大げさでもなく「そうそう!そういうこと!!」と、すごく納得しました。

 

思わず涙したのは、この本の中に登場する「普通のあなた」たちに、都議会議員生活の中で、たくさん出会ってきたからでした。

 

おそらく、それまでは政治とは無縁だった方が、抱えている課題の解決にために行動し、最終的に東京都が動いたのを何度も見てきました。

 

 

  駒崎さんは「医療的ケア児政策」の師

 

私がアメリカからシングルマザーになったダウン症のあるニコを連れて帰国したのは2015年でした。当時、駒崎弘樹さんが代表をされている認定NPO法人フローレンスは、スペシャルニーズ(障がい)のあるお子さんの保護者の間ではすでに有名な存在で、「いつかお会いしてみたい」と思っておりました。

 

都議会議員に初当選したのが2017年7月ですが、その2か月後の9月には、「障害児保育園ヘレン」を視察に伺わせていただきました。

 

 

 

やる気だけは超満々ですが、議員として駆け出したばかりで、アメリカの制度は勉強してきたものの日本の事情はさっぱり分かっていない私に、わかりやすく医療的ケア児や重症心身障害児の政策面の課題等について丁寧に話してくださいました

 

この日に取ったメモを読み起こすと、

①医療的ケア児のための判定基準が必要

②放課後等デイサービスでの医療的ケア児のための都加算の創設を

③都立特別支援学校のバスに看護師を配備

④特別支援学校の看護師のガイドラインを改定して保護者の付き添いをなくす

などのお話を頂いておりました。

 

①②は国が動き、③④都教委が動き、結果としてすべて実現済みです。(まだ完璧な実施に至ってないのもありますが)どれも簡単なことじゃありません。あらためて「政策起業家・駒崎弘樹」のすごさを感じました。

 

 

  本の中に私が登場人物として出てきます!(光栄です)

 

とても光栄なことのですが、人工呼吸器を利用する医療的ケアのある児童生徒が、保護者の付き添いなく都立特別支援学校に通えるように取り組んだ内容を、「政策起業家」の中でご紹介いただきました。

 

 

自分が本の中に登場するなんて、生まれて初めての経験で、そのページが来た時にはドキドキしました。

 

どんなことを取り組んだかは、こちらのブログです。

 

 

 

 

ありがとうございました!!

 

 

  「政策起業家」には社会ルールを変えるヒントがいっぱい

 

変えたいと思っていることがあるけれど

何から手をつけたらいいのかわからない

という方に、お勧めできる本です。

 

私が政治家になる前、行政というのは、市民が何も言わなくとも全部調べてくれて最良のものを提供しているものだと思い込んでいました。

 

それはもちろん理想ですが、行政も人が働いていらっしゃるわけで、全部を完璧に調べ尽くして、最良のものが常に提供されるとは限りません。特にマイノリティや弱者の声や小さく、ニーズがあることさえ気がつかれていないことがあります。

 

しかし、確実に言えるのは、行政の方々は「最良のサービスを提供したい」と日々熱心に働いておられるということです。

 

声を伝えていけば、そこから変わっていくきっかけが生まれることも少なくありません。まずは声をあげ、動き出してみてことが、大きな意義があると感じています。

 

最初の一歩を踏み出す時に、背中を押していたける本です。

 

 

政策起業家ー「普通のあなた」が社会を変える方法