先日、久々に、景色を見ながら離着陸しました。
というのも、わたしの機内での座り場所は定位置で(日本人CAなので)、ずいぶん長く
お客様と向かいあわせで、かつ、景色がのぞめるジャンプシート(CA用の座席)はごぶさただったのです。
で、思い出した
わたしは、機内で泣きがはいったことが約3回。
そのうちの2回が、このジャンプシートに関係していたのです。
一度目も、二度目も、新人の頃だった。(ということは、JALのときのお話)
新人時代というのは、最もネタが豊富な時。
数々の失敗談をこのブログにも書いてきたけど、この失敗もかなり寒かった
そう、あれは、千歳から羽田に向かう便でのことだった。
羽田到着が近づき、ベルトサインがついたので、座りましょ!という、パーサーの一声で、
わたしは、R4(右側4番目のドアサイド席)に座った。ジャンボだったので、横には先輩。
無事着陸し、シップが止まった。
さ~!お見送りだわ!と、ベルトをはずそうとしたら、
はずれないベルトが!!
横の先輩は、すでに靴をギャレーで履き替えている。くるみ、ピンチ
あの~!すみません!!
カーテンが閉まっているギャレーにむかって、座ったまま声をかけた。先輩が出てきてくださった。
どうしたの?早く、準備しなさい。
ベ・ベルトがはずれません。なんか、ひっかかったみたいで。
え?
満席だったから、お急ぎのお客様が後ろから前へすでに、押し寄せてらっしゃって
わたしのシートの前も人で、いっぱい。
なんで?なんではずれないの?
先輩は、必死でベルトをはずそうとしてくれた。全然はずれない。
かわいそうに。ちょっと、かしてみなさい。
男性のお客様が、ガチャガチャしてくださってもやっぱり、ベルトが動かない。
そしたら、L4から、パーサー(チーフの次に偉い方)がご登場。
くるみさん。悪いけど、そのままでお見送りして!もう着いちゃってるから。
ええっ!!
わたしは、座ったまま、ベルトに羽交い絞めにされながら、
お気をつけて!ありがとうございました。
と、通りすがるお客様にご挨拶。
どうしたの?なにがあったの?なんで?かわいそうに。なんで、あのスチュワーデス
座ってるの?
お客様の声が、そこかしこから聞こえてきた。
今、こんなことが起こったら、ハプニングも楽しめると思うけど、
そのころ、くるみは、弱冠21歳。やはり、10年という年月は、人間を変えます
ぽろりと、涙がこぼれていました。
オールオフ(お客様すべてご降機)後、整備さんとチーフがダッシュで、前から来てくださった。
なんでも、ベルトをくるみがきつくしめたことで、ベルトに金具がまきこまれ、開かなかったらしい。
これが、ニ度目の機内での涙だった。
一度目は、明日につづく。
右サイドバー(プロフィール詳細)が、楽しくなりましたね!
☆本日の一問一答解答☆
ジュール