なんというのだろうか❓

 

 

 

 

 

「 THE LAST MASTER  」

 

 

 

という映画はかれこれ10回は見ているんだが私の心にぶっ刺さったまま抜けないどころか常に更にズブズブと私の心に食い込んでくる。

 

 

 

 

もう、

 

 

 

 

「 〇〇拳が 」

 

 

 

 

だとか、

 

 

 

 

確かにキャストは一流だが「 この俳優さん/女優さんが 」とか、

 

 

 

 

「 この映像が 」

 

 

 

 

 

とかそういう問題ではない。

 

 

 

 

出てくる男女たちがみんな必死で生きていて魅力的過ぎるのだ。

 

 

 

主人公の詠春拳マスター、チェンは月並みな言い方をすればイップマンみたいな詠春拳の宗家だが彼は映画の終盤には宗家がどうのこうのの域を逸脱した1人の男、奥さんはかつて西洋人との間に生まれた両親が売り飛ばした息子が忘れられず結婚など生活力増強以上の屁とも思っていないがその大切な気掛かりに寄り添ってくれるチェンに徐々に惚れこみ敵に追い込まれ絶対絶命の状況で、

 

 

 

「 お前の旦那が何をやらかしたか分かっているのか❓ 」

 

 

 

 

との問いについには、

 

 

 

 

「 あの人が何をしようが私が全ての責任を取るわ‼️ 」

 

 

 

 

 

と敵の女ボスに言い放つ、その表情がまた日本人の女性には有り得ないあの公開銃殺刑直前の開き直った死刑囚のあの面構え、







中華婦人独特の不敵な笑みと隠し事無しの、

 

 

 

 

「 もうあの人の為ならあんたも私も世界もどうにでもなれ 」

 

 

 

というあのホームに腰掛けて託された貴金属さえホームに投げ出し開けっぴろげな自分フルベット開き直りがリアルでスゴイ。

 

 

 

 

そしてチェンに魅入られたギャングを抜けた詠春拳の弟子のジェン、想いを寄せる恐らくウイグルのティーショップ屋台の女の子に微妙に付き纏い、しかし日本の湿ったいやらしさの無い男らしさで死ぬまで誇り高い死に様を見せるかと思えば稽古で死んだふりをして、

 

 

 

 

「 俺が死んだら俺の為に泣いてくれるか⁉️ 」

 

 

 

 

 

という上手くいってもハズレても想いだけは伝わる身体一つで生きる男の告白。

 

 

 

 

 

チェンの指導で肉体労働を辞めたジェンをギャングの掟により一時命を奪いかねない制裁を加えては見るものの別件で軍隊にマトを掛けられ野垂れ死ぬ間際にツラを見せたジェンにその仇と徒弟であった死者への出来うる限りの仁義を貫く荷役ギャングの親方。

 

 

 

 

余談だがギャングとは元々は荷役たちのチーム(一家)が貨物船に荷を積み込む桟橋の事でチームで一つ、そこに関わるメンバー全ての単位なんだそうだ。

 

 

 

 

そういう濃いい人間関係の中、武術界に入れ込む民国軍の少佐と彼に忠実な軍人は出てはくるが一番人間関係が希薄でスマートに振る舞ってはいるが邪魔だと言わんばかりに速攻で武術界に消される(笑)。

 

 

 

 

 

最後は少佐を謀殺した狡猾な女性カンフー会長の手下になる少尉が実は全天津の前任者のカンフー会長の所縁ある出自らしいが彼は銃を多用しつつもカンフーの心得を持つものではあるんだが最後のシーンで武術家として敵を撃破して突き進むチェンに対して「 師父 」と敬称で呼ぶが、

 

 

 

 

「 私はお前の師父ではない、覚えておけ 」

 

 

 

 

と軽くあしらわれるも決して不貞腐れず自らの役目を時には人力車を引いてまで果たす芯のある民国軍少尉、最期に、

 

 

 

 

「 俺も決闘をするに値する男か⁉️ 」

 

 

 

 

と拳銃だがチェンに対して仁義を通す。

 

 

 

ティーショップの脇役ヒロインの少女もギャングの制裁を受けたジェンに止血を施す処置で自らの美しい毛髪を惜しげも無く切り焼いて民間療法の止血に迷わない女っぷり。

 

 

 

 

最後になったが初代天津カンフー会長は大きな名声と権力を持ちながらも庇護し守っていた女道場主に裏切られて全てを失うが暇さえあれば通っていたキャバレーのベラルーシダンサーを財産で囲い南米のカカオ農家に隠居する、その時にチェンが、

 

 

 

 

 

「 その女はお前の財産を狙っているぞ 」との諫言に対し、

 

 

 

 

「 この女は若く美しく、そして貧しく狡猾で身勝手だ。しかし、美女の為に使わぬカネが男の一体に何になろうか‼️ 」

 

 

 

 

 

と、俺は確かに美女の生足好きのスケベだがそれがどうした、という年老いても男人生の究極は女だと単刀直入に言い放つツエン会長。

 

 

 

 

 

とにかくこの中国映画は男も女もキャラが濃いい。

 

 

 

 

 

だから何度も何度も鑑賞できるのだろうな。

 

 

 

 

 

だから振り切れた中華映画は辞められないのだ。