もう時期国に帰って召集に応じるウクライナ人兵がいる、まだ半年だが彼とは人生の方向性や感性が合う、気が合うというのとは違うがあくまでお互い何を考えているのかは分かる様だというだけの話だ。

 

 

孤独/孤立が好きというよりそうした方が人生上手くいくという信念がどうやら同じ様だ、と感じただけだ。

 

 

 

 

語り合う訳でもなく酒を酌み交わすのはNoëlなどよほどの機会だけ、だがお互い意識してアルコールを避けているだけで親近感は充分、オーディオブックを友として一人でできる作業を愛する、そこが私と同じだ。そして困ったことに私とは発露は違うものの、

 

 

 

「 口がめちゃくちゃ悪い 」

 

 

 

 

一緒に連絡便を組むと最初は愚痴だらけであまり心地良くはないんだがポイントをしっかりと掴んでいてウソや嫉妬の中傷が含まれていないことが非常に重要でこちらも、

 

 

 

 

「 分かるけどハンドル握ってそれを言っていると危ないよ❓ 」

 

 

 

 

案の定先月軽い事故で車を損傷してしまった、そしてこの男のかわいらしいところは、

 

 

 

 

「 えへへ、兵長の言った通りだった‼️ 」

 

 

 

と笑えるところ。

 

 

 

 

運転中とトレード中、その他カネと武器に触る業務は精神を平静に保たないと非常に危険、そしてマルセイユの交通ルールの悪さはフランス全土でも指折りのランク。

 

 

 

 

司令部を出る時に出てきた業務小隊長を見て舌打ちしながら、

 

 

 

 

「 あれっすよ、あんなひでえアル中ウクライナにはもちろんロシアにもいやしねえ 」

 

 

 

言うまでもなく私がバーマンだった頃の忘れたくても忘れられないアル中の業務小隊長、奥さんがギブアップしてもう家族すらアルコールだけになった男、酔った時の眼球運動が寄生虫に脳を乗っ取られているのではと思うほど怖い。そしてそれを相手にするバーマンなんて言うまでもなくやってられない。

 

 

 

 

だが、禁酒を真剣に考えるには本当にいい生体標本だった。

 

 

 

私も彼も我ら二人が奴を嫌うというより禁忌している様にこの男には嫌われている、そして殆どの司令部のアル中兵卒や若い軍曹はこんなゴミみたいな男との人間関係を繋ぎ止める為に人生を棒に振る、ああ、空挺部隊は良いところだったんだな。

 

 

 

 

これはこのウクライナの友との共通の想い、彼もまた連隊コマンド小隊を要する空挺援護中隊の出身だ。

 

 

 

 

 

私はもし我々が本当に軍人ならこの司令部が実のとこ何を企図してこの軍組織に対して非常に致命的な習慣の存在を軍内に赦しているのかが未だに全く分からない。

 

 

 

 

 

想像するなら、恐らく単に自分のカネが欲しい奴らが我らの家である軍隊を破壊する結果になるとわかった上で我ら兵士を食い物にしている奴がトップの何処かに君臨しているということ。私も自衛官時代に政府の予算に頼らぬ予算を軍隊パワーで捻出するなら何が良いか軍閥組織から始まり最近の中華人民解放軍やベトナム戦争中のCIAなどを研究した時期がある、もちろん自衛隊が公式にそんな事やっていたら自衛隊はとっくに国軍化はおろか政府の主導権を奪う事に成功している、

 

 

 

 

 

私があくまで個人的にだ。

 

 

 

 

その中で特別に編成した部隊で市中でビジネス、それもナイトクラブなどの水商売は基本のアイディアで女性自衛官には昔からチラホラ美女多数、そしてその美貌を持て余し夜の商売でその職を失う者も絶える事がない、ならば強力な意志を持った兵はすぐに集まるし男性の我々は管理運営に加え多くの業務を担うにせよ、彼女らにぶら下がる女衒ということになる。

 

 

 

 

女衒という人種は商品である女性を傷付けたり持ち逃げしようとする者、生活を脅かす者たちを決して許さない、難しい話じゃない、なんてったって本人たちのメシのタネだからな。

 

 

 

 

そういう自衛官生活でテレビに群がるマスコミに捕捉されてしまった可哀想な仲間を観る反応を常に同僚の表情にみていた。

 

 

 

 

不祥事は不祥事だがそれなりの美貌と生き甲斐を活かせない生き方はさぞ辛かろうと最低でも思やれない奴は私の友達にはなり得ないと常々思っていた。そういう特殊部隊を作るならそういう凡人は国家滅亡リーチ下の戦闘の矢面で死ぬ以外の使い道がない。恐らくは空自の佐官がいつか風俗店を個人営業して摘発された傑物がいたはずだがもしかしたら私と同じ目的だったのかも知れない。

 

 

 

 

階級関わらず話す価値のない人たちは一様にただ時間潰しで酔っぱらう行為を、「 団結だ 」と答える。それは良い、だが兵を弱くしてお互いが豊かになれない団結は団結ではなくて馴れ合い、それも不毛な馴れ合いというのだ。

 

 

 

 

私とこの若いウクライナ人兵の人生にも不要な有害な腐れ縁、そしてそこに収まろうとしない私たち二人は彼らから仕事はやる以上猛烈に、とまではいかないが確実に彼とその仲間に嫌われている。

 

 

 

 

「 バカな、そんな軍隊が世界で存在できる訳がないだろう 」

 

 

 

 

と私も当初確信していた若い時代がある、だがフランスはカオスの国、そして日本の裏切り者政党がこぞってマネたがる国もフランスなら全てが繋がっていく。

 

 

 

 

知っての通り現政体のフランスは革命を肯定する、だからデモや抗議活動は必ず放火や器物損壊が当たり前、そこで度が過ぎた市民の要求が通らないとどこまでも行ってしまう、それが昨今軍隊、外人部隊にまで及ぼうとしている。外人部隊にその風潮が蔓延すれば外人部隊の強みは消滅すると言って良い。

 

 

 

 

ダメ市民の暴動の要求を聞かないマクロンさんはいつだってフランスではダメ人間の敵。

 

 

 

 

こういうところで長年暮らし学んだ大きなことがある。

 

 

 

 

それはここから突き抜けるためには思考の次元を変えること。

 

 

 

例えそういうのに囲まれても無反応でいられる自分を作ることだ、フランスはダメ人間が目立っているもののマクロンさんはいつも再選する、ということはダメ人間でいたくないダメ人間を上回る前向き優秀なフランス人が至るところに隠れていてその働きが上回るから。

 

 

これはとても重要だ、そしてそのモードに入ると周囲の反応は二つに分かれる様で、片方は実はアル中に囲まれる生活が嫌でこちらに来ようとする人、アル中グループが家だと思っている人は私が彼らをバカにしていると不満を漏らす人。

 

 

 

 

実は前者の存在が一番私には鬱陶しい。

 

 

 

 

 

 

 

私は私で独立の道を行こうとしているのに私の袖を掴んでくるからだ。なぜか決まってネパールに多いんだがお前はお前の道を行けというと突き放されたと怒り出すやつさえいる、もう死んでくれないかと思ってしまうのは実はソレをしばしば逆恨みにまで発展させる彼らだ。

 

 

 

 

空挺部隊の時代からそんなのばっかりではあったが流石はエリート歩兵。新旧共産圏出身とネパールの大半を除けばあくまで自分の足で立ったままこれはと思った人の背中を観るだけで邪魔しない、その背中を見せてもらい後は自分で試行錯誤して向上に努める奴がたくさんいた、ここにはいない人種があそこには確かにいた。

 

 

 

 

だがもう良いんだ。

 

 

 

 

私はどこでも独人で完結した人格が何より欲しい、聞いてもいないバカみたいな意見を浴びせられる一番キツい状況さえ無反応で自己決定権を強化して行動できる人格、もちろん積極的な学びと恒常的な進化が大前提だが、何よりも実は人間社会で一番入手しなければならない欲しいモノだ。このウクライナの友ももうすぐ除隊して祖国の戦列に馳せ参じる、嬉しいみたいでその話をする時はワクワクしている、もうブタのマネはお終いだ、と。

 

 

 

 

私がトレーダーの世界に片足でも突っ込めてよかったと思うのは毎日がそれらとの戦い中で如何に外部の揺さぶりを自己決定と分析から排除するかが最も重要な鍵であると知ることができたこと。

 

 

 

自己責任が理解できたら次の段階は自己完結だ。