私は同僚たちの子供たちと遊ぶのが好きだ、可愛らしくて癒されるから。
その中で今日は中隊長が最新の奥さんとの間に設けた12、3歳児の女の子を連れてきた、この子とは3年くらい中隊長が連れてくるから話して遊びの手伝いをした事もある。とても可愛らしい女の子だ。
娯楽スペースでダーツをやり始めたから使いっぱなしで壊したら壊しっぱなしのダーツを使い捨て予備のポイントを持って来て付けて上げた、喜んで始めるこの娘においちゃんのカッコいいとこ見ちゃおうかな。
私はダーツのルールなど知らんし興味もない、だから電源もつけない的にむかって投げつけて飛翔体を狙った場所に小さな動作で如何に早く強力に突き立てるかの練習はしている。
そして大抵は利き手と反対側の手でもできる様に両手で発射する。
ズボンのベルトの腹側に10本のダーツを指して左右交互に制限ラインから前進するまでに5発、後退しながら5発を射出して5点から3点圏内に命中させた。
満面の笑みでこの子に振り返ると腹を抱えて笑ってる。
「 どうだい、一緒にやろう‼️ 」
しかし私は気がついた、この子はもう幼児を卒業する心構えが整っている。
爆笑してはいるが陸軍将校の娘らしいお嬢様の控えめな口を押さえて可憐な仕草で笑っていた。
「 ごめんねオジサン、今度私のクッパン(彼氏)とデートするから練習してるの。
サーカスに入りたい訳でも、あの、、、ジャッキーチェンみたいな動きして変な人になりたい訳でもないの( ‼️ )、でも面白かった、ありがとう‼️ 」
そうかあ、ちょっと前までカワイイ幼児ちゃんだったのに西洋人は身体も心も成長が早いんだなあ。
見ればお靴もサテンの女の子からコギャルっぽいモノに、ポシェットも大人っぽいモノに変わっている。髪型にもその変化が見てとれた。
「 そうかあ、彼氏と上手く行くとイイね‼️ 」
私をギロリと睨む中隊長。
同僚のMが、
「 振られちゃったなあ、おい 」
と冷かした。
少し普通にダーツもしてみようかな。