OpenDolphin(OpenOcean)
リブログというのをやってみる。
OpenDolphin というのはオープンソースの電子カルテのことです。
えーと、OpenDolphin-2.7m をビルド・デプロイするには
OpenOcean/OpenDolphin をカスタマイズするために知っておいた方がよいこと
あたりを読んでもらって概略を掴んでもらった後、
OpenDolphin 2.7.0b を Win10 にインストールしてみた
を参考に手を動かすとよいかと。
ソースコードは
GitHub:
で公開しています。
最近の Java 環境(JDK 14, Java EE 8)だと
OpenDolphin-2.7(m)を Mac OSX にインストールする
が参考になるかと思います。M1(arm) Mac にインストール&デプロイする場合には、OpenDolphin-2.7m を M1 Mac にインストールするを参考にしてください。
電子カルテ自力運用を目指す開業医/予備軍の先生方からは、(たまにですが)メールなどで連絡をもらっています。自力運用を目指す場合、ネックはデータベースに記録(永続化)されているデータの取り出しで、OpenDolphin-2.7m ではこれを強く意識した構成になっている。
なお、OpennDolphin-2.7m (精神科医 猪股弘明 名義で公開)は本家(dolphin-dev)オープンソース版 OpenDolphin-2.7.0b を直接 Fork したバージョンだ。bugfix した上でいくつか機能を追加している。だからデータ構造などは 、本家と同一だ。これをさらに Fork したものが OpenOcean 。
京都大の小林慎治という(任期付き)教員が OpenOcean をどこかで「Fork の Fork の Fork」と紹介していたそうだが、この順番で Fork しているので、一つ多い( Fork の Fork )。だから、小林さんの言っていることは完全に誤りだ。
ソースコードを読んでいないか、読む能力がないのか不明だが、最低限のファクトチェックはして欲しいものだ。
(ただし、最近になって、小林慎治さんが所属している保健医療科学院というところから、「不愉快な思いをさせてしまい、大変申し訳ありません」という主旨の謝罪のメールをいただきました。細かい経緯はよくわからないのですが、他のオープンソースのプロジェクトで行動規範を逸脱する言動があったとのことです。メールをいただくちょっと前に、過去の SNS 上などでの表現にも不適切なものがあったということで、当方にもそれらの確認・照会がありました。明らかな事実誤認(上記の Fork 順や ライセンス変更に関するもの)などに関して軽く回答させていただきました。そういったいきさつの上でのメールです)
他には、『OpenDolphin -wiki 風解説-』 もご参照ください。
なお、開発の経緯は『OpenDolphin について』などで。
(追記)月日の経つのは早いもので、OpenDolphin に関しては(特に商用版は)終焉期に入った雰囲気があります。
インストールや運用のノウハウより、電子カルテ乗り換えのためのデータ移行やデータの保管・閲覧などの方がより多く話題になっているように思います。
以前から、データ移行ツールの案内はしていたんですが、最近、この出力を html 形式に対応させました。
データの移行はしなくていい、保管・閲覧のみでいいという場合、こちらの方が便利でしょう。
『OpenDolphin HTML Viewer プロジェクト』で案内しています。
よろしければご参照ください。
Horos
オープンソースDICOMビューアの Horos に関して、ごたごたしていたところもあったようですが、たぶん、問題になったメールというのはこういったものではないかと。
要するに「 horos.jp というサイトは日本での公式のサイトではないので、メールの登録やダウンロードはしないように」という注意喚起だ。
私も相談を受けたことはある。
Purview というのが Horos Project のスポンサー企業の一つで、本家 Horos Project サイト以外で配布されるのを(日本だけに限らず)嫌っていたのは事実です。
HorliX
HorliX とは何者か?については『HorliXとは?』で。
正式なダウンロードページは、https://phazor.info/HorliX/?page_id=105 。
メルアドレスなどの登録はいっさい不要。
(2021 冬より、こちら↓経由でも落とせるようにしました)
外国を中心に非正規なダウンロードページが存在しているようだ。一種のフィッシングサイトだと思われるので、こういったサイトは利用しない方が吉。
HorliX と OsiriX と Horos の関係に関してはここやここがよくまとまってます。
ORCA
ところで OpenDolphin は、レセコン ORCA と連動して動作するが、いつまでもブラックボックスのように使っているのはアレなんで、あれこれ情報収集中。
『ORCA』一般的な内容+技術概要という内容
『Inside ORCA』技術的に踏み込んだ内容
『ORCA のソースコードを取得・ビルドする』ソースコードは読まないとね
『ORCA を巡るあれこれ』技術的に踏み込んだ内容
などなど。
アウトプットは
『ORCA Plus というレセコンユーティリティソフトをつくっていて気がついたんだが』
あたりで。
内部会計フローなどもう一歩踏み込んだ内容に関しては
『ORCA の日計表と関連テーブル・内部関係フローなどについて』
を参照。
ただ、現行 ORCA は設計が少々古くなってきたようで、将来的には作り直すことが検討されています。
ここなど参照。
ORCA Plus
なお、ORCA Plus というのは、ORCA(オルカ)のデータベースに直接アクセスしてブラウザから各種情報を閲覧するブラウザタイプのソフトです。ユーティリティツール(便利ツール)の類ということになるでしょうか。
近年はこういうのが流行りでしょうか。
私のやつなんてプロトタイプもいいところですが、れっきとした製品もいくつかリリースされているようです。
この記事(『医療システム』)で紹介されている製品などは、初回にオルカのデータベースから情報を抽出するのみで、以降はほぼオルカとは独立で動くようです。確かにほとんどオルカの原型を留めてませんね(苦笑)。
いわゆるオンプレミス版(クラウドではなくローカルで動くバージョンの方)を突き詰めていくとこういう方向性に向かうのはある意味必然だったかもしれませんね(どこかで書こうかな)。
orz
ORCA や OpenDolphin 、OpenOcean などとは(今のところ)まったく関係ないんですが、保険請求などで使うマスターの類はデータベース化しておいた方がいいと思い、その一部を
orz https://github.com/Hiroaki-Inomata/orz
というリポジトリで公開してます。
(画像は『まずは医薬品マスタのデータベース化』より)
OpenOcean 2.0
ORCA Plus のついでで軽くデザインした電子カルテ風(あくまで「風」。まだ電子カルテでもなんでもないんで)ブラウザ画面を一部で公開したところけっこう好評なようなので、これを次期 OpenOcean にしようかと検討してます。
個人的にはデスクトップアプリも捨てがたいと思っているんですが、時代はブラウザタイプなんですかね。
ただ、以前の OpenDolphin ベースのやつと区別つかなくなるので、界隈では便宜的にこちらを OpenOcean 2.0 と呼んでいます。