
う~、じっとりジメジメ、おいら、梅雨は苦手だぁ。
濡れるのイヤだから散歩にもいけないし、つまんないぞ~と拗ねていたら、お習字していたお婆ちゃんが手を止めて、お手本の文字を見せてくれた。
『青梅雨』
ん? あおつゆ? 青い梅雨?
小首をかしげているおいらに、お婆ちゃんが優しく声をかけた。
「梅雨は、COCOの大好きなおてんとうさまが顔を覗かせる日が少ないけれど、梅雨入り前にたっぷりと光を浴びた木や草が、葉っぱの緑を濃くする時期でもあるのよ。
青梅雨は、そうした木々の葉に降る雨を指す言葉なの。
思い切って外に出てごらん。
木の下を歩けば濃く茂った葉っぱが屋根代わりになって思いのほか濡れないし、葉っぱにあたる雨音や、すき間から時々こぼれ落ちる雨粒は風情があって、梅雨も捨てたもんじゃないなと思えるかもよ」
さすが、お婆ちゃん。物知りだ。
でも、肉球がどろんこになるの、おいら耐えられない。
お庭の葉っぱにキラキラ雨露が踊っているのを窓越しに眺めて、青梅雨を感じようっと。

