〜6月2日〜入院3日目
地獄の陣痛がおさまり、翌日を迎えた
朝起きて朝食を済ませ、
9時くらいから再度陣痛促進剤を始めた
また、5分間隔ほどの張りになり
すぐに3分間隔の激痛がやってきた
あ、また昨日の地獄だ
あと何時間これに耐えるんだろう
早く産みたい、でも怖い
産む時は、痛みに耐えられるのだろうか
そんなことを考えていた時
11時前に、子宮口が開いてきていると助産師さんが言った
すると3分間隔だった陣痛も1分間隔に
11時6分
気付けば、あっという間に産まれた
小さかったので会陰の傷は無かった
そして、もちろん産声は無かった
赤ちゃんは産まれてすぐに、どこかに連れていかれた
助産師さんには、
お腹で亡くなってから日数が経っているため
見た目の状態が良くないですが会いますかと言われ
その時は怖くて断った
亡くなって時間が経った娘を
1人で見る勇気が無かった
そして、普通は赤ちゃんが生まれると胎盤が出てくるが、中々出てこなかった
少し時間を置いて様子を見てみましょうと言われ、ベッドの上で待っていた
1時間ほど待ったが胎盤が出ず、
このままだと出血多量で危ないとのことで
「胎盤用手剥離術」を行うと言われた
手を突っ込んで胎盤を出す？
怖い
もし胎盤が出なかったら最悪子宮を摘出する？
どうしよう
と色々考えているうちに静脈麻酔を打たれ
そのまま眠ってしまった
頭がボーッとした状態で目が覚めた
終わったんだろうか
静脈麻酔の影響で
あまり頭が働かない
胎盤が出なくて処置したのか
この時は何をしているのか
すぐに理解できないままボーっとしていた
目覚めたことに気が付いた看護師さんがやってきて、
「お疲れ様です、無事に胎盤が出ましたよ」
と言ってくれた
ああ、よかった
子宮残ったのか、本当によかった
と安堵した
出血量が多かったため、
そのまま鉄剤の点滴を打った
気づけば15時頃になっていた
もう産んで4時間経ったのか
赤ちゃんはどうなったんだろう
麻酔の効果が薄れ、頭もハッキリして
点滴も終わったので、個室へ戻った
助産師さんたちが
娘の手形と足型を取って渡してくれた
体重は662g、身長は35cmの女の子だった
この時も、まだ娘に会えずにいた
夫が夕方には面会に来てくれる
その時に夫と一緒に娘に会おうと決めていた
そしてその時はやってきた