~イントロダクション~
かつてその世界には勇者達がいた。
一人は劇団シーブのでんでん太鼓、きっしゃん。
一人は劇団シーブの回転焼き、ごっさん。
一人は劇団シーブのマコーレー・カルキン、そうちゃん。
そしてもう一人は劇団シーブのたまごっち、たっくん。
勇者達は世界の果てとも、
また、中心とも呼ばれる
しかし、勇者のみが足を踏み入れる事がゆるされた地、
『タカラヅカ』を目指した。
[旅のくわしい経緯はここ]
そして、勇者達が旅の果てにみたものとは?!
~サーガ・オブ・パンケーキ~
家来「殿!大変でござる!綿雪の様なパンケーキが現れたでござる!」
殿 「なんじゃと!…ふふ、何をおじゃるか、おぬし。余を担ぐつもりではあるまいな。
…そのような戯言、余は信じぬぞ!」
家来「しっ、しかし直ぐそこまで綿雪の様なパンケーキが攻めて来ております!
ご覧くださいっ、ほれっ!」
(家来、窓を開ける。そこには、)
どーん‼‼
殿 「なんとなっっ‼」
殿 「こ、これは何という事じゃ…。」
家来「殿!パンケーキが何か言いたそうです!…よね?」
殿 「余に振るなっ!ふむ、しかし何じゃろう?…うむむ…。
おい、忠兵衛、おぬしは南蛮の文化を学んでおるので分かるじゃろう。
パンケーキは何と申しておる?」
忠兵衛「殿。お言葉ですが私は異人の学問は学びましたが、パンケーキは言葉を申しません。
分かるのは美味しそうな甘~い香りがしている事だけです。」
殿 「その様な事は余でも分かっておる!おぬしは言葉だけじゃのうて冗談も分からんようじゃな。
ほんに役立たん奴じゃのう。」
家来「(忠兵衛に向かって)BOO!」
殿 「仕方ない。百聞は一食にしかずじゃ。余が食してやるわ!」
家来「ええ、しかし殿!パンケーキに近づくのは危のうございます!」
殿 「えい!やかましい!余は食べると言ったら食べるのじゃっ‼」
家来・忠兵衛「とっ、殿‼‼」
(殿、パンケーキに近づく)
殿 「おおっ、何と甘く食欲をそそる香りじゃ。」
(更に近づく)
殿 「よーし、この辺でよいじゃろう。これっ、新右衛門、忠兵衛、よーく見ておれ。
これが武士の生き様じゃ‼」
家来・忠兵衛「殿っ‼」
(…ブスリッ)
殿「…おお、何という…これはフワフワじゃっ‼いや、ホワッホワじゃ~‼
…まさに綿雪じゃっ‼綿雪の様じゃーっ‼‼おほほほほ‼‼」
家来・忠兵衛「と~の~っっっ‼‼」
殿 「おほほほ。極楽じゃあ。うまいうまい。余の人生の様に甘うて、
おなごの肌の様に柔こうてまさにこの世の極楽じゃあ~!」
家来・忠兵衛「え~な~っっっ!」
殿 「おほほ、おほほ、おほほ、おほほ‼‼」
(そして、ひとしきり楽しんだ殿が突然、ガクリと膝を落とした)
家来・忠兵衛「とっ、殿っ!いかがなされた!」
(膝まづいた殿に家来と忠兵衛が近づいてゆく)
家来「おい、忠兵衛、お足元にお気をつけなされ。なにせフヮッフヮじゃあ。」
忠兵衛「おぬしもな。・・殿、いかがなされた?」
(よく見ると殿の肩は小刻みに震えている)
家来「殿?…まさか…泣いてござるのか?」
殿 「…あ、ああ…。」
家来「一体どうしてっ?」
殿 「…余は…感動しておるのじゃ。…こんなにうまい物がこの世にはあるのじゃな、と。
…この様な素晴らしいパンケーキを作るには大変な苦労があったじゃろう。
時には投げ出したくなったり、悩んだり試行錯誤する事もあったじゃろう…。
……このパンケーキを生み出したのは他でもない。
愛じゃ!それはパティシエの愛なのじゃ!
そう思えた途端、余は…余は…恥ずかしくなった…余は、何と小さな人間なんじゃろう
…そう思ったんじゃ…。この血で血を洗う戦国の世の中で、相手の首を取っては
国を奪い合い……余の人生にはいったい何が残るんじゃろうか?…何も残らんよ…。」
家来・忠兵衛「と・の…。」
殿 「…そうじゃあ。余は変わるぞよ。この雪綿パンケーキの様に愛をもって、
この戦乱の世の中を変えていくのじゃ!それが余に与えられた使命なのじゃ‼」
忠兵衛「…それがこのパンケーキの言いたかった事なのかも知れませんね。」
家来 「そうじゃな。」
殿 「パンケーキよ、力を貸しておくれ!この世を変えるには
お前のそのフヮッフヮ感が必要なのじゃ!…お前も手伝うてくれるかな?」
(モフモフ!)
殿 「よぉし!余にも我が国の夜明けが見えたぞ!皆の物!新たな船出じゃあ!いくぞ‼」
全員「えいえいおーっ‼‼」
エンディングBGM
WE ARE THE WORLD