施設の中で過ごしている高齢者の方は
外が寒いことも、裏の公園の木々が紅葉していることも
興味を持てないというか、実感がわかないので
気にすることがありません。
今日の日付もわかっていなくて
今年もあとひと月ほどなんて言うと
とても驚かれたりします。
毎日、新聞を読んでいる方でさえ
日付を見ていなくて
先週の新聞を読んでいても気がつきません。
食事も、生ものは出せないこともあって
ほとんど旬の食材を使っていないこともあります。
そんな中、ある高齢者さんは
「テレビのコマーシャルで季節を感じる。」
そうです。
風邪薬のCMや、あったかシチューのCM
年賀状やおせちの話題など。
あぁ~冬なんだな。と。
めちゃくちゃ納得しました。
高齢になると、体温調節がしにくくなって
たいがい皆さん寒がりなので
夏でもダウンを着ている人までいます。
そして、スタッフの制服は、たいがい年中半袖です。
そりゃあ、季節感もないですよね。
寒くなって、こたつを出したりストーブを出したり
衣替えをしたり、鍋物が増えたり
そんな当たり前のことが、施設にはありません。
季節の行事ごともしますが
トイレに行ったあとには、すでに忘れています。
なんか寂しいというか、それでいいんだろうか。
と思ってしまいます。
確かに、そんなことがなくても生きてはいけるんですけど。
せっかく日本には四季があるのに
それを感じられないって、もったいないですよね。
う~ん、何かできないかな。
今日もありがとう。