成犬の譲渡は諸費用の面でもとても難しいです。

譲渡する度に大赤字と成ります。

しかし、普通の子と同じ様に幸せに導いてあげたいと考えますと愛の肉球会の負担を増やすしかないのです。

例えば最低必要な経費を上げて行きます。 

  3.000円 「畜犬登録費」

  2.750円 「狂犬病予接種費」 

   550円 「狂犬病予防注射済票」

  3.000円 「往診費」

  3.000円~7.000円 「5種混合ワクチン接種費」

19.000円 「去勢手術費」 男の子の場合

30.000円 「避妊手術費」 女の子の場合

 

上記の金額にお世話した期間のエサ代+ペットシート代+施設の使用料+病気の治療費が加算されます。

譲渡諸費用として1万円をお願いするだけでも里親様の挙手が皆無の状況です。

差額の赤字分は愛の肉球会が負担しています。

保護犬だからと言ってこの全額負担して下さいます里親様がそうそう現れると思いますか?

最低でも1年お世話をした成犬だと最低でも7万~10万は経費が掛かっていると思います。

2022年に交通事故で愛の肉球会に引取り依頼で保護救助した『ラッキー』君なんて医療費や医療器具だけで20数万円掛かっています。

譲渡まで漕ぎ着けて巣立たせれば、巣立たせるほど、赤字負担が増えるのです。

月に1匹以上巣立たせてしまうと赤字負担が増えてしまいますので、1匹くらいが限界です。

これで子犬しか引き出さない個人ボラが居る事を理解できると思います。

赤字に成る保護犬を仕入れないのが、バイヤーの仕事です。

赤字に成る保護犬を取り扱わないのが、野犬ビジネスの仕事です。

こんな保護団体なら要りませんよね、

皆さんは成犬を巣立たせたと報告すれば手放しで喜んでくださいますが、保護団体としては手放しでは喜んでいられないのです。

空いたスペースには、次の子を迎え入れる様に準備もありますし、初期費用を準備する必要も在るのです。

負担できる範囲で幸せを求めて巣立たせてあげたいと思います。

空いたスペースに入れる候補の子が既に控えています。

 

 

こちらの『ミー』ちゃんです。

左足の骨には折れたりの異常は無いのですが、肉球を着いて歩いてくれません、獣医さんの診断ではもう痛くは無いはずだがと首を傾げています。

傷も綺麗に治っていますし骨も折れていません。

それなのに肉球を着いて歩こうとはしてくれません。

ケージから遊ばせるためにフリーにしても

この様に私の上から離れません。

『ミー』ちゃんを終生飼育に切り替えるか?里親様に託すのか?決断を迫られています。