主導権が無い[仕度をする立場]は辛い | 夢を殺す

夢を殺す

もし自分に明日が来るのなら、今この頭に生じた夢を自ら握り潰して『絶望という惰性』を得ることで、やっと明日を迎える準備ができる。
『日々』は、夢と未来の殺し合いで成り立っている。

 金を出す人間はそんなに偉いのか!!――うん、『偉い』と思う。間違いなく。
 金を出してもらっている立場の藍乃は、晩飯に関して<同居人の父親に絶対服従>に、文句を言う権利は無い。

 

 でもさぁ、どう考えても筋の通らない指令って、やっぱり不快に感じてしまうょ。

 

 なぜ賞味期限が切れていない食品を捨てて、新たに同じ食品を買わなくてはいけないのだろう。

 なぜ同居人の父親はほとんど食べなくて、同居人と藍乃の二人で三分の一ずつ頑張って処理しているカレーの福神漬けに対して「福神漬けは皆食べないなあ」と言われながら、毎度必ず買わなくてはいけないのだろう。
 なぜ冷蔵庫の中に[生姜焼きのタレ]が3瓶も有るのに、更に新たにもう1瓶買ってきてあるのだろう。
 金を出すのは同居人の父親だから、別に構うことはないといえばそれまでだが、藍乃は、物を無駄にする行為が嫌いだ。

 


 少し前に、我慢し切れず同居人に八つ当たりしてしまって(←本当に珍しい→)喧嘩をしたときの、始まりの藍乃の言葉はこうだ。「豚肉500gいったい誰が食うんだよッ!!」
 ……くだらない。実にくだらないが、藍乃にとっては超切実!!(←ホイコーローの残りは仕度をした藍乃が責任をとって食べ切らなければならない)。

 

 そこで無駄買い対策に、三人とも【一人一皿ノルマ制】を始めた。
 一皿にまとめて中央に出していたホイコーローや福神漬け等を、三つの皿に分けて出す作戦だ!。

 

 これはかなり効果アリで、同居人の父親が、「福神漬けを食べていないのは自分だ」と自覚して買うのを止める事になったり、バカの一つ覚えみたいに「肉は多い方がいい」と口にしなくなった。

 


 同居人の父親の思惑がさっぱり分からない無駄買いについては、打つ手が無いので、ひたすら我慢!!。『物を無駄にしているのは、藍乃の責任じゃない。』ってことで……。