**『三日間の逃避行』**


登場人物紹介


はるな(主人公)

高校生。家と学校に居場所がなく、自由を求めて逃避行に挑む。

好奇心旺盛で大胆、でも内心はちょっぴり不安屋。


蓮(れん)

はるなの恋人。少し不良気質だけど優しくて面倒見がいい。

はるなの逃避行をリードする存在。


拓海(たくみ)

蓮の親友。何度も一緒に遊んだり、下校デートをしたこともある仲。

面白くて朗らか、三人で過ごす時間を楽しませてくれる。


優斗(ゆうと)

蓮の幼馴染。はるなを紹介してくれた。

落ち着いていて温かく、夜の語らいで安心感を与えてくれる存在。




夏の夜は、湿った空気が肌にまとわりつく。

 家は静かで、息をするたびに自分の存在だけが浮き上がるようだった。

 門限、禁止事項、期待と管理。

 「いい子」でいなきゃいけない空気が、いつも胸の奥で重くのしかかる。


 だから彼、**蓮(れん)**が手を差し伸べたあの日、世界は一気に色を取り戻した。


「逃げよっか」

 放課後の校舎裏で囁く蓮の声は、不思議なほど軽くて、自由だった。


 自転車のペダルを踏み込むたびに、後ろに残った日常が遠ざかる。

 夜風は熱気を帯びていて、心の奥までかき混ぜられるようだった。



1日目:親友・拓海との夜


 たどり着いたのは、蓮の親友、**拓海(たくみ)**の離れ。

 小さな部屋で三人、夜中まで話した。


「この前の下校デート、覚えてる?」

 拓海が笑いながら言う。

「覚えてるよ、変な3人組だったもんね」

 私、はるなは笑いをこらえきれず、ベッドに寝転がったまま笑った。


 夏の夜は暑かったけれど、窓を少し開けるだけで涼しい風が入ってくる。

 3人でゲームしたり、昔の写真を見せ合ったり、くだらない話で延々と笑った。

 笑いすぎてお腹が痛くなるくらい。

 誰も外の世界を気にせず、時間も忘れていた。



2日目:幼馴染・優斗との夜へ続く