『ミス・サイゴン』8/1マチネ@帝国劇場(チョ×屋比久) | 毎日がミュージカル♬舞台好きのつぶやき(第一章)〜完

毎日がミュージカル♬舞台好きのつぶやき(第一章)〜完

(第一章完了。現在は投稿していませんが、大切な記録として公開中です)
全力でミュージカルや演劇の世界を楽しんでいます。
そんな毎日の中で感じたこと、これまでの振り返りなど、気ままに綴っていきたいと思います。

無事に観られるのか、ワクワクよりもハラハラしながら観劇日を待つ、今日この頃…キョロキョロなかなかの修行だわ汗汗

 

本当ならば、海宝クリス×全キムで観たかったのだけれど、キャストスケジュールと私のスケジュールの折り合いが悪く、結果、全クリス×全キムでの観劇予定とあいなりましたひらめき電球

 

まずは、無事に観られたことに感謝をしつつおねがい

 

感想を書く前に、日本版を観るにあたって、前提として、私のこの作品に対するいくつかの思いを記しておきますメモ

 

 

以下、ネタバレあります注意

 

 

本作との出会いは、2019年に映画館で上映された『ミス・サイゴン25周年記念公演in London』目

そこで衝撃を受けて、その後DVDもゲットして、キャストさんのお芝居の素晴らしさに、完成形を観た気がして、日本版を観るのが怖くなったという経緯が…でも、海宝くんがクリスを演るのなら…と2020年に本公演のチケットを確保…からのコロナで公演延期

 

その間にも、くり返しロンドン版のDVDを観て、私なりの本作への解釈を深めていたわけなのですが、そんな中、日本公演の感想を読む度に出くわす、"クリスってクズじゃね?"という感想、ロンドン版のアリスター・ブラマーさんのクリスは、全くそんな風には見えなかった私としては、なんで?という思いしかなく…びっくり

 

今回、海宝くんは、そう見えないように演じると言ってくれていて、実際観てきた娘は、海宝くんはちゃんと苦悩するクリスを見せてくれていたと言うのを聞いて、さらにはSNSでも、やっと戦争被害者としての苦しみをきちんと表現してくれるクリスが現れたとも評されていて、ほっとしたのも束の間、海宝くんクリスをもってしてもまだ"クリスはクズ"だという感想も見かけ、なんで伝わらないのか…と、心を痛めておりますショボーン

 

その辺りの想いなどは

こちらにまとめてありますが、

 

こちらがベースゆえに、日本版に対してかなりハードルが上がった状態での観劇となっていますので、少々ピリ辛な感想もあるかもですあせる

 

 

 

そして、一昨日の観劇で、何故クリスがクズに見えちゃうのか、たぶんここだという点に気づいたので、そこも含めて、以下、感想を…

 

 

一昨日のお目当ては屋比久ちゃんキムビックリマーク

 

もう、素晴らしかったの一言拍手拍手拍手
ビジュアルが申し分ないのはもちろん、お芝居が繊細で、表情も歌声も所作も見事なまでにキム100点初めてエンジニアの店に出た時の、怯えたような姿、覚悟は決めていたはずなのに、やっぱりいざとなったら心細さ満点な表情と動きに釘付け目クリスが守ってあげたくなったの納得ビックリマーク

タムを愛おしそうに見つめる目はちゃんとお母さんだったし、トゥイとの鬼気迫る対決場面では、叫びながら喋るように歌う、あのナチュラルさは凄すぎる拍手拍手拍手

いやぁ、デビューでこのクオリティは驚愕よびっくり

 

 

そして、全くのはじめましてのチョ・サンウンさんニコニコ

やっぱり日本語がちと厳しかったけどあせるあせるお歌は素晴らしかったし、エンジニアの店で、初めて見かけたキムの姿を心配そうに目で追ってる姿や、エレンにベトナムの話を泣きじゃくりながら感情爆発させる場面や、キムを失って叫ぶ「キーム!」が切なくて、後悔しかないっていう表情が悲しくて…今後が心配になる、優しいクリスさんでした照れ

 

西川くんのトゥイ、娘が絶賛していたので、楽しみに行きましたが、頑なさや、キムへの執着が顔から全身から滲み出ていて、今も残像が目に残るくらいインパクトのある粘着質強めのトゥイでしたグッ

 

 

 

 

で、クリスクズ説が出てしまう、そのポイントは、バンコクのホテルの部屋で、エレンにどちらを取るの?と詰め寄られて、そこで最終的にエレンを選ぶんだガーンっていうところなのではないかと…

 

実際、私もそのシーンを目の当たりにして、え?脅されてエレンを選んだ?ように見えてしまったのであせるあせる

 

エレンの描かれ方が、25thロンドン版と圧倒的に違っていて、そりゃ、そう見えるわショボーンってなった

 

 

25thロンドン版を観た上での私の解釈では

エレンとクリスは、普通の夫婦に見えてはだめで、帰国後、キムを救えなかった自分を責め、周囲に心を閉ざし、言葉を失ったクリス、なんとか前を向かせるために、家族や友人は奔走したと思う…そんな中出会ったエレンは、心に傷を抱えたクリスを支えようと決心して結婚を決めたに違いなく、ある意味心のリハビリ結婚でもあったはずひらめき電球

だから、2人の間に超えられない壁があってもエレンはそこに踏み込むことなく、そっと寄り添ってきたわけで、その献身を身を持って知っているクリスだからこそ、あの場でエレンこそ我妻だと言ったのだと思う

 

エレンは、キムとクリスの真実を知った時、クリスが望むならキムの元へ行かせてあげる方がいいのかも…と歌う♪メイビー、クリスが苦しみから解放されることを願ってきたエレンだから、それは本心なのだと思う…でも結局、クリスの顔を見たら、自分の女性としての感情もあふれ出してしまって、クリスを責めてしまうえーんでも、冷静でいられなかった自分をも責めるような様子で、クリスに聞く「どちらを選ぶの?彼女?私?」

このセリフ、25thロンドン版のエレンは、”私”をものすごく小さく言う…キムの元へ返してあげた方がいいってわかっているのに、それをクリスに問うてしまう自分が悲しいのと、その返事が怖い…ように見える汗汗

 

…ここの一連のエレン、ものすごく、揺れ動きながら、戸惑いながら、エレンという人の包容力とか、母性とか、優しさとか、自分のエゴも含めて、いろんな感情が入り混じった素晴らしい表現で、この人だから、クリスは再出発できたんだな…って納得がいくのおねがい

 

 

だけど、日本版は、少なくとも一昨日は、そこのエレンが怖かったガーン「私?」がめっちゃ強かったピリピリただの1人の嫉妬に燃える女だった…ショボーン私にはそう見えてしまったガーン

 

まぁ、まだ別キャストさんの日もあるので、それで変わるかのかも興味あるところ…

 

 

 

 

さらに、もう一点、私が大好きなラストのエレンの描かれ方が、これまた違っていて、かなりショックガーン

 

キムの銃声のあと、25thロンドン版は、状況を察知したエンジニアがタムに手を伸ばすんだけど(自分がアメリカに渡る切り札だからね、逃してはならないって思ったんだろうね)、それを瞬時に見て取ったエレンが自らの意志でタムを守るように抱き上げる、同時にジョンがエンジニアの動きを制する

エレンは自分の子じゃないけど、愛するクリスの子だから、反射的にタムを守ったわけで、この動きから、やっぱりエレンは素晴らしい女性だっていうことが伝わってくるし、この後も、タムを大事にしてくれるかも…って希望の光が見えるこの流れが、秀逸だと思っていたのに…

 

 

まさかの、銃声直後、タムを抱き上げたのはエンジニアびっくり

そして、エレンは奥の方でジョンに気遣われているはてなマーク

そんで、そうこうしているうちにエンジニアはタムを下したびっくり

で、ジョンに促されて、タムはエレンの元へ、そしてエレンはタムを抱き上げる……キョロキョロこれじゃあ、なんだかなぁあせる

 

いやいや、エンジニアはそんな玉じゃないし、何が何でもタムと引き換えにビザよこせっていうよね?なんでタム下ろしたの?

 

とか、あれこれ、気になっちゃって、キムとクリスのラストに集中できんかったあせるあせる

 

 

 

こういう演出のマイナーチェンジはよくあるし、私の思い入れが強いだけで、そこは別に気にならない方の方が多いんだろうけど、私的には結構な変更ポイントだったので、吐き出しましたーウインク

 

もう次からは、そこは気にせず、キムとクリスに集中しますビックリマーク

 

 

 

長々と失礼いたしましたが、思いのたけを、書き記せてすっきり照れ

 

 

 

後は、2年越しの海宝くんクリス、無事に観られることを切に願うのみお願い