2度目の鐘
神様仏様娘様のおかげで、前回とは違う、娘推しのキャストさんでーーーー
先月観た時のキャストさんは、岡村さんエスメ以外、私的にはちょっとイメージが違って、なんか、さらーっと観終わってしまった感じ…だったので、できればキャス変してもう一回観たいと思ってた
でも、少し前からチケットは完売、お目当ての野中さんフロローも登板なし…これは、もう縁がないのかもって諦めてた
が、しかーし今週から、野中さんフロロー再登場
金本さんカジとの組み合わせあり
そして、何より、ここがポイント
娘がチケット1枚持っていた―
娘、もしかしたら、山下さんカジのデビューがあるかも…と、チケット抑えていたんだと、結局、今週もお名前なしで、がっくり
でも………んこれは、もう、無意識に、私の為に取ってくれていたチケットなのではないかということになり、ありがたく譲ってもらいましたーーー
しかも、娘、鐘は、椅子付き立見席取ることが多いのに、今回はちゃんと座り席←これこそき~せ~き
そして、もっと奇跡なのは、娘、その後、ひそかに公式さんポチポチして、完売のはずなのに、なんと同回の椅子付き立見席の戻りチケットゲットしてたーーー
ということで、またまた2人で、はるばる横浜まで、行ってまいりました
いや、いや、いや、やっと、これぞ『ノールダムの鐘』っていうのに出会えたーーー
久々のマスク水没カテコ7回を乗り越えて、トイレに駆け込む
メインキャラ全員の感情が手に取るように伝わってきて、素晴らしかった
以下、ネタバレあります
3階席からだったので、オペラグラス様様でしたけど、劇場の作りのせいか、割と見やすかったです
長ーくなりそうですけど、キャストさんごとの感想を…
金本さんカジモド…全身から、おどおどした感じとか、常に何かにへりくだってる感じとか、自分の境遇に対する諦め感とかが滲み出てて、しょっぱなから気持ち持って行かれた
だから、エスメと”2人でいる”シーンの晴れやかなのびのびとした笑顔が、余計に際立って、初めて見せる幸せそうな様子
に、こちらの心がぎゅっとなって、それが一瞬だけのものだってわかっているから、余計に辛くて悲しくて
その後も、ずっとくるくる変わる表情と細かなお芝居から、カジモドの心の動きがよーくわかって、後半、フロローに対する不信感と怒りを爆発させる場面で、大事な大事なエスメラルダを失った強い慟哭がこちらに突き刺さってきて、嗚咽をこらえるのが大変だった
素晴らしかったです
野中さんフロロー…大助祭としての威圧感とかそら恐ろしさみたいのは控えめ、人間臭さありありのフロロー
こちらも、細やかな感情表現がお見事で、冒頭の弟ジェアンに対する愛情が深めで、あぁ、弟と一緒に真面目に生きていきたかったんだな…っていうのが強く伝わってくるから、その後のカジモドに対する態度も、ジェアンへの愛と、身を持ち崩してしまったことへの憎しみが紙一重で行ったり来たりして、でもどっちかというとジェアンの息子だから、一緒に生きていこうっていう愛が強いように感じられた
フロローもまた、カジモドと同様、小さい頃にジェアンと共に引取られて大聖堂にやってきて、家族の愛情や温かさを知らずに大きくなったわけで、他に行き場のないフロローにとっても大聖堂が聖域だったんだと思うし、そこで精進することで自分の居場所を確固たるものにしたかったのかなぁ…ってそこに不本意ながら迎え入れたカジモドは、皮肉にも唯一の肉親であるから、きっと厳しくしつつも、家族として二人、静かに暮らして行きたかったように見えたよ
それなのに、エスメラルダに出会って、突然、自分の心に沸き起こった恋心に、戸惑い、混乱し、まるで小学生が好きな子に意地悪してしまうような稚拙な行動に出てしまうフロロー権力を持ってしまっていたことが災いして、あんなことに…
「(エスメラルダが)死んだのか?」って、カジモドのところにやってきて確認した時、ホントにほっとしたような様子だったのが、なんか悲しくてね…人として未熟なまま、大聖堂の中の理屈で、自分を固めて生きてきた人なんだなぁ…って
だから、やっちゃいけないことやっちゃったのは間違いないんだけど、あんな最期は…ツライ
『ノートルダムの鐘』って、一見、カジモドが主役に見えるけど、実はカジモドという存在を通した、フロローの物語だと思っていて、今回は、そんなフロローのバックボーンまで感じさせてもらえて、野中さんフロロー、観られて良かった
佐久間さんフィーバス…台詞の言い方や歌い方に、ちょいとクセがおありになるけど、役の性格付けとしては、どストライク
4年間の戦場生活で、メンタルやられちゃってるから、最初は鼻持ちならない、いやな感じだけど、エスメとの出会いに運命的なものを感じてからは、すっと真面目で正義感ある素顔に戻る感じ、良き
で、ツボったシーンがあるんだけど、トプシーターヴィーの場面で、エスメたちの踊りに魅了されて、どんどん前に行って見てるフィーバスふと、フロローの方に視線を向けると、難しい顔で微動だにせず立っていて…それに気づいた瞬間、あ、いけね…とばかりに、フロローの横にピタっと静止、でも、また楽しくなってきちゃうんだけど、ちらっと横を見ると相変わらずフロローは無で微動だにしないので、自分もまたピシッと
私、そんな小芝居が大好物なので、ニヤけた
松山さんエスメラルダ…明るくて、炎のような勢いがあって、まっすぐ前を向いて生きてる強いエネルギーを感じるエスメ
男達が惹きつけられちゃうの、わかる気がする
フロローに向かって言う「どうして私なの?」が、こちらの胸に突き刺さって、苦しかった
高橋さんクロパン…お芝居もセリフも歌も、強めではっきりしているから、ジプシーとしての生き様や誇り、しんどさなんかもしっかり伝わってきて、ジプシーチームの場面にメリハリが効いていたなぁ
良き
もちろん、アンサンブルさん、クワイヤの皆さんの安定感は間違いなく、全体として、とても濃密な2時間35分大満足
7回のカーテンコールでも足りない位、素晴らしかった
カンパニーの皆様、そして娘様、ありがとう