いやぁ良かった


終始、真っ黒な忍びのいでたちで、ビジュアル的には捨之介感ゼロ
でもね、ハートの熱い、とっても愛着の沸く、捨之介だった~
さすが、阿部サダヲさん
以下、内容に触れています
前半は、コント要素強めで、時々ハンドマイクでの歌唱シーンなんかもあって、ん?軽い?って思ったんだけど、中盤から、ぐぐっと雰囲気が締まってきて、後半は、切なさ満点
早乙女太一さん筆頭に、殺陣の迫力もすごくて、息を飲んで見入っちゃった
まいどおなじみ、楽しい贋鉄斎のシーンは、よりパワーアップして健在
緩急のつけ具合がいいのか、役者さんの力量なのか、とにかく、過去1面白い髑髏城だったー
あー興奮が止まらないー
たださ、ちょっとした疑問なんだけどさ
捨之介がさ、髑髏城で蘭兵衛にめった斬りにされて、瀕死の状態で牢屋に放り込まれて、ほったらかしにされたあとさ、全身の刀傷治るの早くない?急にかなり元気になってて、毎回、不死身か!って突っ込みたくなるよ
天魔王に飲まされた夢見薬って、そういう効果もあるのかしらん
以下、気になったキャストさんの感想を
☆阿部サダヲさん(捨之介)
もうさ、いい 上手い
いつ着流し姿になるのか…って気になりながら見てたけど、途中で、そんなのカンケ―ねぇ!ってなって、がんばれー
って、全力で応援モードに
捨之介に、こんなに思い入れたの初めて
でさ、アドリブと本芝居との境目が絶妙で、贋鉄斎とのシーンは、声出して笑っちゃったよ
☆早乙女太一さん(蘭兵衛こと森蘭丸)
『season花』で、美しい天魔王をされていた時も思ったけど、今回も、殺陣はキレッキレ見惚れちゃう
前半は蘭兵衛としておっとり優しく、中盤は蘭兵衛の向こうにちらちら森蘭丸が透けて見えてきて、後半はもう蘭丸そのもの
凄まじいまでの妖しさと身のこなしの美しさが相まって、なんか壮絶な最期だったー
あっぱれ
☆森山未來さん(天魔王)
ちょっと前に、『プルートゥ』での静かな力を秘めた神秘的なアトム役を拝見したばかりだったので、そのギャップにやられたー
今回は、もうオーラありありの天魔王
『season花』の成河さんの天魔王は、どことなく人間臭さがあったのに対して、こちらは、自分の世界に陶酔して、誰をも寄せ付けない、冷たい孤高の天魔王って感じその自己陶酔っぷりが、ハンパなくて気持ちいい
セリフのキレも良くて、もちろん殺陣も素晴らしく、いいもの見せて頂いた感がすごい
☆松雪泰子さん(極楽太夫)
しっとりと艶っぽく奥ゆかしい太夫さんなのかと思ったら、意外にも、骨太で強めの太夫さんだった
ただ、その強さには奥行きがあって、心底、仲間を大切に思っている情の深さが随所で伝わってきた
無界の里が襲われ、兵庫の仲間が殺されて、それに気づいた兵庫に声をかける場面と、死んだ蘭兵衛に悲しみと怒りをぶつける場面は泣けたー
☆福田転球さん(兵庫)
太夫同様、情に熱い大人な兵庫そして、ものすごく、ナチュラルな兵庫だった
くどくないんだけど、ちゃんと存在感あって、はじめましてだったけど、魅力的な役者さん
仲間が殺されたのを知った時の驚きと悲しみと悔しさが一気に押し寄せる演技は、ぐっときた
☆池田成志さん(贋鉄斎)
若干反則技的な『season花』の古田さんの贋鉄斎とは、また違った方向で振り切れてる贋鉄斎で、めっちゃおもしろかった
阿部サダヲさんとの掛け合いは、呼吸と間合いが絶妙で、途中から、素なのか芝居なのかわかんなくなるほどエンジン全開で、贋鉄斎の独壇場と化しちゃってた
池田さん、テレビでお目にかかることが多かったけど、舞台もサイコー
結果、捨之介は、他のseasonのように、キザったり、カッコつけたりしないから、ラスト、沙霧が捨之介を追っていく場面は、恋心というよりは、アニキとしてとして懐いちゃったっていう感じに受け取っちゃったんだけど、それはそれで、ま、いっか
うーん、これまで、『1997』『アオドクロ』『花』『上弦の月(途中で挫折)』と観てきたけど…むむむ
『鳥』と『花』が競っている…いや『鳥』が上かも