先日ヴィニールディスク(いわゆるアナログ盤)のマスタリングをおこなったBACK TO BASICSのカッティング作業の立会いに鶴見の東洋化成に行ってきました。
カッティングエンジニアは私がCDセンター時代の上司の手塚さん。
頭あがりません。ハイ。
いろいろ世間話をしてから作業開始。
私は東洋化成が赤坂にカッティング室があったころは数度行ったことがあるのだが、実際にカッティング作業に立ち会うのは初めてです。
まずは素の音で私のマスタリング後の素材を流してもらう。
「問題はありません」
ホッとする。
CDのマスタリングではこの感覚はない。
ヴィニールディスクやカセットマスターならではの緊張感。
「ただ、17センチ33回転はもっとも音を変えないと入らない」
との事。
これがカッティングマシーン。
ノイマン製。
これで溝を作ります。
手塚さんに溝の構造とかレクチャーを受けて非常に勉強になる。
CDセンター時にもいろいろ伺っていたのだがアタマで考えるのと実際にその場にいて教わるのはぜんぜん違う。
とりあえずテストカッティング。
A面の1曲目は問題ない。おもったよりいい音。
2曲目になると内周に近づくので歪っぽくなる。
ちょっと厳しい。
手塚さんに対処方法を提示してもらい音質を変えないで全体のレベルを-1dBにしていただく。
カッティング卓。
キレイ。
一同納得でA面終了。
次B面。
こちらもおもったよりいい音でテストカッティング。
こちらはA面にあわせてあらかじめレベルを少し下げていただく。
1曲目のほうが歪っぽい。
1曲目のHiを少しさげて作業していただく。
バッチリ!
カッティングマシーンを撮影するオオクボ氏をパチリ。
自分なりにもカッティングに向けてのマスタリングにおける音の基準が変わりました。
