それから数日後・・・。
季節は秋に完全に移り変わっていた・・・。
放課後・・・。
今日は志望校を決める為に、
学校の教室で親を交えての三者面談が行われていた。
近藤先生「この成績ですと・・・。」
柾鷹の母「はい・・・。」
柾鷹「・・・。」
近藤先生は柾鷹の母に何やら説明している・・・。
近藤先生「本人の希望もありますし、
お父さんとも話し合って、志望校を決めてみてください。」
柾鷹の母「は、はい。」
柾鷹「・・・。」
近藤先生「じゃあ、今回はこの辺で・・・。」
柾鷹の母「はい。」
そして三者面談は終わり、柾鷹と柾鷹の母は自宅に帰る。
柾鷹の母「柾鷹、あんた行きたい高校とかあるの?」
柾鷹「いや、特に思い浮かばない・・・。」
柾鷹の母「しっかり自覚を持ちなさい。自分で決めることなんだから。」
柾鷹「わかってる。」
柾鷹の母「・・・。そろそろ時間でしょ?」
柾鷹の母は時計を見る。
柾鷹「そうだった。行ってくる・・・。」
そして柾鷹は自転車に乗り、美香の家に向かった。
今日は家庭教師の日でもあった。
美香の自宅・・・。
美香の部屋にて・・・。
美香「そっか~、志望校か~。
柾鷹くんは行きたい高校がなかったんだっけ?」
柾鷹「はい。特にコレと言ってないんです。」
美香「でも高校って重要なんだよ。
あたしは女子高だったから、楽しくできたけどね。」
柾鷹「俺の成績じゃ、高校限られてるかも・・・。」
美香「そんなことない。苦手な英語だって克服してきてるじゃない。」
柾鷹「それは・・・今日、熱血先生に言われました・・・。」
美香「そっか。担任の先生って熱血なんだっけ?」
美香は少し笑っている。
柾鷹「は、はい・・・。」
柾鷹は何故か恥ずかしそうだ。
美香「でもまだ取り戻せて間に合う時期だからね。
時間はあるんだから、ゆっくり決めよ。」
美香は笑顔で答える。
柾鷹「はい。」
美香「ほらっ、元気出していこ。
最近の柾鷹くん、ちょっと元気がないんだから。」
柾鷹「それは・・・。」
柾鷹は少し朋美の事が頭に浮かんだ・・・。
柾鷹(・・・あれから新開さんと話してないよな・・・)
柾鷹「大丈夫です・・・。それと、いいんですか?
前から気になってたんですけど・・・。」
美香「え?何が?」
柾鷹「俺の勉強見てくれるのは嬉しいんですけど、
美香さんて今年・・・短大卒業ですよね?」
美香「うん。」
柾鷹「その・・・。就職活動とかって・・・。」
柾鷹は恐る恐る聞いた。
美香「そっか。柾鷹くんにはまだ言ってなかったっけ。
あたしは卒業したら留学するの。」
柾鷹「留学?」
美香「そう。イギリスのロンドンにね、
バレエ留学することに決めてるの。
だから柾鷹くんにも、
自分の意志で決めた高校に行ってもらいたいんだ。」
柾鷹「そう・・・だったんですか。」
美香「高校の事、真剣に考えてみて。
たかが高校と思うかもしれないけど、
今後の自分の道を決めることになるかもしれないんだからね。
何の理由でもいいの。
高校に行ったら、強いサッカー部に入りたいとか、
どんな理由だっていいんだから。」
柾鷹(・・・自分の道・・・)
美香「さっ、気を取り直して勉強しよ。」
柾鷹「はい。」
柾鷹(・・・美香さん留学か・・・)
柾鷹は美香の顔を見て思っていた。
美香「柾鷹くん!」
柾鷹「あっ、すいません・・・。」
そして勉強が開始されていった・・・。
柾鷹(・・・自分で決めないと・・・か・・・)