売れない商品は、誰に売るのかを見失っているだけ! | 値上げができる店頭看板の考え方・作り方

値上げができる店頭看板の考え方・作り方

もしも今、みんながサボらず一生懸命働いていて、利益が思うように出ていないのだったとしたら、それは単価が低いのが原因です。思い切って値上げをしてみませんか? 店頭看板を通じて、値上げができる考え方をお教えします。

こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。

 

 

 

「商品のウリは何ですか?」と聞かれたら、あなたはどのように答えますか?

 

「ウリ」とは、USP(ユニーク・セリング・プロポジション)とも言われ、商品が持つ独自の魅力や特徴を指す考え方です。

 

この特徴を熟知して伝える技術は、多くの商品を売る秘訣でもあります。

 

しかし、どんなに特徴を熟知していても、ある重要な視点が欠けていると、その特徴はむなしくなり商品は単なるモノになって、すぐには売れなくなるのです。

 

その視点とは、「その商品の特徴が、誰に喜んでもらえるのか?」で、ここを見失ってはいけません。

 

これは、商品はあくまでお客さんが喜ぶ変化の手段で、その変化の本質にお客さんがお金を払うからです。

 

 

 

さらに、お客さんが置かれている環境も重要になります。

 

環境は、商品の特徴が活かされる重要な要素の1つです。

 

それを表す言葉が、TPO(タイム・プレイス・オケージョン)になります。

 

これは、時間や場所、シーンなど、相手が置かれている状況を示しているのです。

 

適切なTPOに応じた商品の特徴を引き出せるように心掛けましょう。

 

そのためには、お客さんが置かれている状況をしっかりと把握することが大切です。

 

その上で、その状況に対応する商品の特徴を見つけ出す必要があります。

 

 

とは言っても、特徴が沢山あれば良いわけでもありません。

 

「商品の特徴が、誰にとっての喜びになっているのか?」、ここがハッキリしていないと返って、お客さんを迷わすことになるのです。

 

 

 

つまり、「お客さんが喜ぶ変化の本質を理解し、その変化につながる商品の特徴を提供する」、これが良いセールスの条件と言えます。

 

 

 

ところが、「お客さんが喜ぶ変化の本質」を理解することが、意外と難しいのです。

 

人間の行動の本質は、「痛みを避けて、快楽を得る」ことに基づいています。

 

これが、「お客さんが喜ぶ変化の本質」とも言えるのです。

 

しかし、同じ出来事でも、人によって痛みや快楽が異なります。

 

 

例えば、タバコの例で考えてみましょう。

 

(1)タバコの臭いが痛みと感じる人

 

(2)タバコの臭いを快楽と感じる人

 

この2人は全く異なった行動を取ります。

 

 

(1)の人は、タバコの臭いを消すためにお金を使うでしょう。

 

一方、(2)の人は、タバコの煙を吸うためにお金を使うのです。

 

 

同じタバコでも、感じ方と行動は、痛みと快楽によって全く違ったものになるのです。

 

 

このように、お客さんのTPOをハッキリ理解し、それに合わせた商品の特徴を捉え、お客さんが喜ぶ変化の本質を元に、商品を提供することが、その商品を売る近道になって来ます。

 

だから、単に商品の特徴だけを伝えても、売れなくて当然なのです。

 

 

どうか、「誰に売るのか?」の視点だけは、見失わないでくださいね。

 

ここを意識するだけで、売れない商品が売れるようになりますよ!

 

 

 

 

 

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

伊丹芳則