こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
社会が二極化の波に揺れていると言われています。
それを来店されるお客さんで見ると、大きく次の2つに分けられるでしょう。
◆(A)『富裕層』
◆(B)『貧困層』
すごいネーミングですが、二極化の内容をよく表していると思います。
二極化は、どの業界でも無視できない動きです。
そうであるとすれば、この2つの層を意識して商品やサービスを提供することが極めて重要になります。
この2つの層には、それぞれ異なる価値観があるのです。
その1つの要素が、『コストパフォーマンス』になります。
『コストパフォーマンス』とは、商品やサービスの価格とその効果である価値のバランスのことです。
このバランスが(A)の『富裕層』と(B)の『貧困層』では、全く違います。
例えば、(A)の『富裕層』のお客さんは、この『コストパフォーマンス』の価値を優先して考えることが多いです。
つまり、価格より価値を優先し、商品やサービスの質や体験がもたらす満足感を重視します。
そのため、価格が高くてもそれに見合う高い効果があれば、積極的に購入するのです。
お金を出す代わりに、それ以上の価値が得られることを期待しています。
但し、その価値がハッキリしないか、あまり期待できない場合は、価格に関係なく手を出しません。
一方、(B)の『貧困層』のお客さんは、『コストパフォーマンス』の価格を優先します。
安い価格に大きな価値を見出し、そこに注目するのです。
なので、『パフォーマンス』の部分である商品やサービスの質や体験がもたらす満足感は二の次になります。
つまり、安ければ安いほど満足するのです。
例えば、限定セールや割引き特典に強く反応し、その瞬間に安ければ買う傾向があります。
このように、対象となる層が違えば、提供する商品やサービスの形状も変わるのです。
あなたのお店では、どちらの層のお客さんを主なターゲットにしているでしょうか?
もしも、(A)の『富裕層』をターゲットにするのなら、価格よりも価値を重視し、その期待に応える高品質な商品やサービスを提供することが求められます。
そのためには、単に高価な商品やサービスを並べるだけでなく、その価格に見合った価値をハッキリ示すことが必要です。
それができれば、高い価格を支払ってくれるでしょう。
一方、(B)の『貧困層』をターゲットにするのなら、価格を重視しなければいけません。
そして、低価格でも満足できる商品やサービスを提供することが重要になります。
そのためには、価格を抑えつつ、最低限の品質を保つことが求められるのです。
そして、限定セールや割引き特典などの価格面での工夫で関心を示しましょう。
『コストパフォーマンス』と言えば、価格の面が注目されますが、本来は、価格と価値のバランスです。
このバランスが取れていれば、高い価格のものも『コストパフォーマンス』が高い商品やサービスとなることを忘れてはいけません。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則