こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
お店のスタッフさんは、『お客さんが困っていることを解決するやり方』が分かると、商品を買ってもらえると思っています。
しかし、実際にはそれだけでは売れません。
なぜなら、お客さんによって本当に求めていることが違うからです。
例えば、ダイエットで困っているお客さんが3人いたとします。
◆Aさんは、太っていることが気になるけど、どうやせればいいのか分からない
◆Bさんは、やせる方法は知っているけど、いざとなるとできない
◆Cさんは、一度はやせたけど、また太ってしまった
それぞれダイエットで困っていることは変わりません。
しかし、本当に求めていることが違うのです。
Aさんは、『ダイエットのやり方』を求めていることでしょう。
だから、ダイエットできるやり方が分かれば、行動してくれるかもしれません。
ところが、Bさんは、『ダイエットの始め方』を求めています。
なぜなら、ダイエットによる不自由さなどが気になって、なかなか踏ん切りがつかないからです。
だから、『やせるやり方』だけを伝えても、行動できません。
また、Cさんは、『ダイエットの続け方』を求めていることでしょう。
一度は頑張ってやせることができても、ちょっと気を緩めるとリバウンドしてしまったのだと思います。
だから、リバウンドしない続け方が知りたいはずです。
このように、『ダイエットのやり方』だけを詳しく教えても、『ダイエットの始め方』や『ダイエットの続け方』が分からなければ、行動してもらえないことになります。
例えば、『ダイエットの始め方』を求めているお客さんには、『誰でもできる最初の一歩』から始めてもらうといいでしょう。
それと、結果として、『どんな良いことがあるか?』がイメージできると、モチベーションが上がるので行動しやすくなります。
例えば、『ダイエットの続け方』を求めているお客さんには、お客さん側よりも商品サービスを提供する側に注意が必要です。
◆『誰が、どんな風に関わるのか?』
◆『そのために、どんな約束をするのか?』
などをお店側がまずハッキリさせます。
その上で、
◆『今まで、やせるためにどんなことをやって来たのか?』
◆『やせるためとは言え、一番苦手なことは何か?』
◆『それでもやせたいと思う理由は何か?』
◆『維持したいスタイルは、どんなイメージなのか?』
などを丁寧に聞くことが大切です。
これらのことを確認することで、リバウンドすることが防げると言えるでしょう。
このようにお客さんが本当に求めていることによっと、商品サービスの伝え方が変わって来ます。
今回は、ダイエットの例を取り上げましたが、どんな商品やサービスでも、お客さんが本当に求めているものを見つけることが大切です。
それを見つけることができれば、お店側もお客さん側も満足した結果を得ることができるようになりますよ。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則