こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
お金を残すための流れは、次の3つになります。
◆(1)『出るお金』
◆(2)『入るお金』
◆(3)『残るお金』
このような流れの結果、お金が残ったとしましょう。
それぞれを簡単に説明しますね。
(1)の『出るお金』とは、主に、『原価』や『経費』などの『コスト』です。
他にもありますが、この2つが主なものと言えるでしょう。
(2)の『入るお金』とは、主に、『売上げ』になります。
違う視点から見ると、『借入金』などもこの中に入るでしょう。
(3)の『残るお金』とは、主に、『利益』です。
特に、『税引き後の利益』や『借入元金返済後の利益』が、実質の『残るお金』と言えるでしょう。
どうでしょうか?
では、この中で一番意識しなければいけない『お金』は、どれだと思いますか?
色々な考え方がありますので、一概には言えません。
そのため、考える基準として、『コントロールできるか、できないか』という条件を入れて考えると、(1)の『出るお金』と言えます。
なぜなら、『一番コントロールできる』のが、(1)の『出るお金』である『コスト』だからです。
よく、『入るを量りて、出ずるを制す』という言葉を耳にします。
これは、『入るお金を予測して、出るお金をコントロールせよ!』という意味です。
逆に、『一番コントロールできない』のが、(2)の『入るお金』になります。
つまり、『売上げ』です。
『売上げ』は、『コスト』のようにお店の都合だけで量れません。
なぜなら、『お客さんの都合』が影響されるからです。
例えば、『お客さんの都合』とタイミングを合わすことが出来なければ、先送りされます。
最悪の場合は、他のお店に行かれてしまうこともあるでしょう。
しかし、『お客さんの都合』は、なかなかつかめないので、量れないのです。
この点をもう少し突っ込んで考えると、『スタッフさんの都合』も影響しているかもしれませんね。
例えば、スタッフさんが、『お客さんの都合』を聞かずに、ただ商品だけを売ろうとしていると、タイミングがズレてしまうことが多いです。
どうでしょうか?
このことから、(3)の『残るお金』は、(1)の『出るお金』を上手くコントロールすることから生まれると言えるのです。
しかし、『出るお金』がコントロールできるから、『何でもかんでも、コストダウンしろ』と言っているのではありません。
『利益につながるコストも、コントロールする』のです。
つまり、『このコストは、利益につながる』と判断したら、迷わず『コストアップ』して行きます。
ここがスムーズにできるようになると、『入るお金』の『売上げ』も予想しやすくなるはずです。
そうすると、どんどん『残るお金』が増えて行きますよ。
一度、『お金を残すには、何をすればいいのか?』、お金の流れを見直してみて下さいね。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則