こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
お客さんは、『やりたいこと』があっても隠しています。
なぜなら、そこには必ず、『できない壁』があるからです。
だから、『やりたいこと』があっても、やりたいとは言いません。
ここが理解できると、お客さんに対する対応が変わってきます。
例えば、今までは、次のように言っていたとしましょう。
◆(A)『こんなやりたいことがあるお客さんに、こんな商品はいかがですか?』
それが、次のように変わります。
◆(B)『こんなことがやりたい、でもこんなことができないから困っていませんか?』
(A)は、立派な売り込みです。
しかし、(B)は、売り込みではなく、共感になります。
『できない壁』を共感することで、お客さんとの距離感がぐっと縮まるのです。
この後、『できない壁』が解消できることを伝えます。
例えば、
◆『同じようなことで困っているお客さんを多く見て来ました』
◆『実は、多くのお客さんは、こんな原因で困っていたのです』
共感した後に、このように伝えることで、お客さんと『共通の敵』を持つことができます。
『共通の敵』とは、『こんな原因で困っていた』です。
『できない壁』を解消するには、1つ目の『共通の敵』に気付いてもらうことが大切になります。
『共通の敵』がハッキリすれば、それの解決のためのやり方は簡単です。
しかし、いざスタートしようとすると、新しいことへの不安から、『決断』できません。
『できない壁』の2つ目は、『決断できない』ことです。
よく言われる言い訳が、『時間がない』、『お金がない』、『自信がない』になります。
この3つの言い訳は必ず出て来ますので、しっかりと潰してあげて下さいね。
なぜなら、ここが決断できないと、『やりたいこと』が実現しないからです。
ここまで色々なことがあっても、どうにかスタートできたとします。
しかし、スタートすると必ず待ったいるのが、失敗です。
新しいことをすると失敗するのは当然なのですが、失敗を恐れるお客さんは、また不安になります。
さらに、その後も失敗が続くと、『やっぱり自分には、無理なのだ』と、勝手に解釈して、『もうあきらめよう』となることが多いです。
これが、3つ目の『できない壁』の『あきらめ』になります。
もしも、お客さんが一人でやっていたら、すぐに『あきらめ』てしまうのです。
しかし、あなたはお客さんと共感して、『共通の敵』を一緒に考えて、スタートするための『決断』を促してここまでやって来ました。
そんなあなたが、失敗を肯定してあげれば、お客さんの不安が少なくなるのです。
例えば、『失敗は、成功のために必要なことだから、早く多く失敗することは、いいことなのです』
そして、『私は、あなたが本気で取り組んでいることを、誰よりも分かっています』
最後に、『だから自分を信じて、やり続けて下さい』
こんな感じで、お客さんの行動を評価してあげれば、やり続けてもらえるのです。
どうでしょうか?
『お客さんのやりたいことには、必ずできない壁がセットである』、ここを理解してあげて下さい。
そして、『共通の敵』、『決断できない』、『あきらめ』という『できない壁』の解消のサポートをしてあげて下さいね。
きっとお客さんに喜ばれて、信頼されると思いますよ。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則