こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
スタッフさんによるお客さんへの声掛けが、セールスの基本です。
しかし、ほとんどのスタッフさんが苦労するのが、『最初の声掛け』になります。
なぜなら、これが上手く行くとその後の流れがスムーズに進むからです。
では、『最初の声掛け』は、どうすればいいのでしょうか?
簡単にできる声掛けを2つ紹介しますね。
◆(1)『名前、挨拶、季節による声掛け』
これは、スタッフさんとお客さんとの最初の出会いのシーンで、多く見られます。
例えば、
スタッフさん『〇〇さん、こんにちは』
→お客さん『こんにちは』
スタッフさん『暑くなりましたね』
→お客さん『そうね』
スタッフさん『今日は、どうされましたか?』
→お客さん『実は・・・』
こんな感じの流れで続けると、この後、お客さんが困り事や悩み事を話しやすくなります。
ポイントは、『〇〇さん、こんにちは』から始めることです。
ここから始めると、この後の話が、『お客さんの自分事』の話になります。
お客さんは、他人事には全く興味がありませんが、自分事には、どんな些細なことでも興味を示すからです。
もちろん、『実は・・・』とならずに、『別に・・・』とか、『沈黙される』こともあるでしょう。
しかし、それは、『たまたま話すことが無かった』か、『話す気分で無かった』か、『忙しいかった』からと解釈すればいいのです。
だから、次回もまた、同じように、『名前、挨拶、季節による声掛け』をします。
これが基本です。
この上で、商品を売る時の『最初の声掛け』を考えます。
自分の会話で全てをすることもできますが、POPの助けを借りるとより簡単です。
それが、
◆(2)『POPによる声掛け』
POPなどの販促物を使って、代わりに声掛けしてもらうのです。
『POPによる声掛け』とは、お客さんにPOPを見てもらったり、読んでもらったりすることを言います。
お客さんは、自分に興味がないPOPはほぼ見ませんし、読んでももらえません。
だから、POPに反応したお客さんだけに、この後、スタッフさんが声掛けすると上手く行きやすいです。
そんなPOPを作る場合の注意点が、3つあります。
それは、
◆(A)『なぜ、POPで声掛けするのか?』
◆(B)『何を、POPで伝えるのか?』
◆(C)『誰に、POPで投げ掛けるのか?』
この3つをハッキリさせて作る必要があるのです。
(A)は、POPを作る目的で、ここをしっかり意識します。
目的とは、『POPの内容が、お客さんに興味があるのかないのか、を確かめるため』です。
興味があると、何らかの反応をしてもらえます。
(B)は、お客さんに興味を示してもらえる内容を伝える必要があるのです。
例えば、
・『お客さんが気付いていない現状の問題』
・『お客さんが知らない悩みの原因』
・『原因が解消できる商品の特徴』など
(C)は、この内容を投げ掛けるお客さんをハッキリ決めることが重要です。
通常は、『誰に』をハッキリ決めないことが多いでしょう。
これは、ハッキリ決めないほど、『見込み客』が多くなると考えるからです。
しかし、いくら『見込み客』が多くなっても、成約できなければ何もなりません。
つまり、『誰に』をハッキリさせないと、成約率が低くなるのです。
ここに気付くと、成約率が高くなるようにするには、『誰に、投げ掛ければいいのか?』を考えながらPOPが作れます。
このようにして作ったPOPに反応したお客さんだけに、スタッフさんが声掛けすると、効率よく成約するという流れができるのです。
そうすると、興味のあるお客さんだけに続けて声掛けができるので、お客さんもスタッフさんもイヤな気持ちにならなくて済みます。
どうでしょうか?
(1)『名前、挨拶、季節による声掛け』
(2)『POPによる声掛け』
たったこれだけで、効果的な声掛けができるならラクではありませんか?
一度お試しを!
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則