あなたのお店で集めているお客さんは、どんな人か? | 値上げができる店頭看板の考え方・作り方

値上げができる店頭看板の考え方・作り方

もしも今、みんながサボらず一生懸命働いていて、利益が思うように出ていないのだったとしたら、それは単価が低いのが原因です。思い切って値上げをしてみませんか? 店頭看板を通じて、値上げができる考え方をお教えします。

こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。

 

 

先日のブログ記事、『 あなたのお客さんの来店動機は、何でしょうか? 』で、クリーニング店さんの事例を紹介しました。

 

その中で、大切なこととして、『お客さんの服をキレイにしたいに応えたいというマインドを持って接客すること』と書いたのです。

 

今回は、それをもう少しだけ説明して行きますね。

 

 

まず今、どんなお客さんをお店で集めているでしょうか?

 

例えば、次の2つなら、どちらでしょうか?

 

◆(A)『悩みを無くしたいお客さん』

 

◆(B)『望みを叶えたいお客さん』

 

 

もしも、(A)ならば、集客はしやすいでしょうが、来店回数が少なくて困っていませんか?

 

もしも、(B)ならば、比較的リピートしてもらいやすいでしょうが、集客は大変だと思っていませんか?

 

 

しかし今は、どちらかのお客さんを選んでも、それに徹する方が上手く行きやすいです。

 

 

 

このことを、今回もクリーニング店さんで考えてみますね。

 

例えば、(A)の『悩みをなくしたいお客さん』の場合

 

このお客さんが、服を着続けて汚れて、『もう着れない』となった時に、次の3つのうち1つを選ぶことが多いでしょう。

 

◆(1)『クリーニング店に出す』

 

◆(2)『家で洗う』

 

◆(3)『捨てて、新しい服を買う』

 

 

この3つの中で、クリーニング店さんが、この(A)のお客さんと関われるのは、(1)の時だけです。

 

この場合、『もう着れない』が、このお客さんの悩みで、『クリーニング店に出す』が、悩みを無くす手段になります。

 

 

 

一方、(B)の『望みを叶えたいお客さん』の場合は、どうでしょうか?

 

このお客さんは、『自分の服をキレイに着たい』という望みがあります。

 

この望みをさらに具体的に言うと、次のように分けられることが多いです。

 

例えば、

 

◆(1)『おしゃれに着たい』

 

◆(2)『気持ちよく着たい』

 

◆(3)『清潔感を出して着たい』など

 

 

他にも色々な望みがありますが、これらの望みのうち1つでも叶えたいと思うと、クリーニング店に出します。

 

 

 

つまり、(A)のお客さんは、『汚れを落とさないと、もう着れない』という悩みを無くすためにクリーニング店に来ていると言えるのです。

 

一方、(B)のお客さんは、『服をキレイに着たい』という望みを叶えるためにクリーニング店に来ています。

 

 

 

では、これからも頻繁に、クリーニング店を使い続けてくれる、『クリーニング習慣があるお客さん』は、どちらでしょうか?

 

(A)の『悩みをなくしたいお客さん』は、服が汚れたら、また来るかもしれません。

 

しかし、最近の傾向として、家で洗える服しか買わなかったり、ワンシーズン着て捨てたりするお客さんも多くなっています。

 

この傾向は、これからも広がる気配です。

 

そうなると、『クリーニング離れ』もあり得るでしょう。

 

なぜなら、(A)のお客さんにとって、クリーニングが生活や仕事の一部になっていないからです。

 

クリーニング店は、本当に困った時だけ行けばいい存在になっています。

 

 

 

ところが、(B)の『望みを叶えたいお客さん』は、そうではありません。

 

なぜなら、このお客さんの生活や仕事の中で、クリーニング店は必要な存在だからです。

 

 

 

では、あなたのお店で、どちらのお客さんを中心に集めているでしょうか?

 

もしも、(A)のお客さんを中心に集めていたとしたら、これからますます厳しくなると想像できます。

 

それでも、『悩みを無くしたいお客さん』を、集め続けることで、可能性を広げましょう。

 

 

 

一方、(B)のお客さんを中心に集めていたとしたら、何を意識しなければいけないでしょうか?

 

それは、少なくとも、『お客さんは、服をキレイに着たいから、お店にやって来る』ことを意識することから始めて下さいね。

 

ここを意識していないと、『お客さんは、服の汚れを落としてまた着たいから、お店にやって来る』と、勘違いしてしまいます。

 

(A)のお客さんなら、このマインド(心構え・考え方)でもいいでしょう。

 

しかし、(B)のお客さんには、このマインドではダメなのです。

 

一度、マインドを勘違いしてしまうと、(B)のお客さんとの間にミゾができてしまい、それが原因で離れてしまうこともあり得ます。

 

 

今、『どんなお客さんを集めるのか?』を、ハッキリさせることは大切です。

 

そして、それに徹することが必要になります。

 

そうしないと、大きな変化についていけなくなるでしょう。

 

 

 

最後まで読んでいただいてありがとうございました。

伊丹芳則