こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
販促物には書く順番があります。
この話は、今まで何度となく伝えて来ましたが、とても大切なので今年もこの話は外せません。
例えば、次のような順番があります。
◆(1)『誰に、問い掛けるのか?』
◆(2)『何を、気付かせるのか?』
◆(3)『どう、行動させるのか?』
このような順番です。
これは伝える順番で、考える時は、逆の順番の方が上手く行きます。
なぜなら、ほとんどの販促物の目的が、『お客さんを行動させるため』に作られているからです。
だから、まず、(3)の『どう、行動させるのか?』から考えていきます。
これは、反応が悪い販促物を見直す時も同じです。
他の内容は何も変えずに、(3)を見直して一文を付け加えるだけでも、反応率が良くなることがあります。
例えば、
◆『(A)と感じたら、(B)してね』
このようなひな形の一文です。
(A)に入る文章は、
・『辛いな~と感じたら』
・『イライラするな~と感じたら』
・『ちょっと心配と思ったら』など
このような感情が動く時のタイミングを伝えるのです。
(A)でタイミングを伝えた後に、(B)で具体的な行動を促します。
(B)に入る文章は、
・『今すぐ、相談してね』
・『こちらから、連絡してね』
・『こちらを、クリックしてね』など
お客さんの背中を押すように、最初の行動を示すといいでしょう。
次は、(2)の『何を、気付かせるのか?』を考えます。
多くの方が勘違いしされていることは、『何を=商品や商品の特徴』と思っていることです。
これも大切なことですが、『商品や商品の特徴』は、あくまで結果の解決手段でしかありません。
それよりも、お客さんに気付いてもらわなければいけないことは、『お客さんが求める結果につながる原因』です。
『結果につながる原因』があって、それを解決する手段が、『商品や商品の特徴』という位置づけになります。
販促物では、それを次のような一文で表すことが多いです。
それは、
◆『実は、これが原因で、これを解決すると、こんな結果になります』
◆『そのためには、この商品がおすすめです』
◆『この商品の特徴は・・・』
こんな感じで、お客さんに伝えると、『なるほど、これが原因だったのか』と納得してもらいやすくなります。
このことを伝えた上で、『商品の特徴』を書き出すのです。
1つの商品でも、沢山の特徴があります。
だから、考える時は、できるだけ沢山の特徴を書き出すといいでしょう。
なぜなら、その特徴1つひとつが、『結果につながる原因を解決する』可能性があるからです。
例えば、
・『この商品には、どんな特徴があるのか?』
・『その特徴は、何を解決するのか?』
・『その結果、何ができるようになるのか?』
などを、ハッキリさせながら書き出します。
そして最後に、(3)の『誰に、問い掛ければいいのか?』を考えるのです。
ここでは、(2)で書き出した『商品の特徴』と『結果につながる原因』から、『どんな問題を抱えているお客さんにおすすめすれば、喜ばれるのか?』をイメージします。
そして、そのお客さんの気持ちを察しながら、問い掛けるのです。
例えば、
◆『こんなことで困っていませんか?』
◆『こんなことを経験したことはありませんか?』
◆『こんなことをあきらめていませんか?』など
いろいろな言い訳を言って、お客さんが先送りしている問題を、問い掛けることで思い出してもらいます。
このようにして、(3)→(2)→(1)の順番で考えたら、そこで出て来た言葉を今度は、(1)→(2)→(3)の順番で書けば、販促物の大筋が出来上がることでしょう。
この大筋を基本に、他の情報を付け加えれば、どんな販促物でも作れるはずです。
どうでしょうか?
大筋がしっかりとしたメッセージになっていると、反応率もぐ~んと良くなりますよ!
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則