こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
イタリア料理店さんの『ポルチーニ茸』に関する気になる店頭看板の事例を紹介します。
【現状の店頭看板の書き方】
【コメント】
イタリア料理店さんが、『ポルチーニ茸』を使ったメニューをおすすめしている店頭看板です。
看板の内容で、『今やほとんどの人が知っているポルチーニ』とあります。
確かに、お店側からすると、そんな感じなのかもしれませんね。
しかし、お客さん側からすると、まだまだそこまで知られていないような気がします。
もしも、まだそこまで知られていなければ、『ポルチーニ茸って、どんなきのこ?』という素朴な問い掛けに答える流れが必要です。
ちょっと変更すると、もっとよくなるポイントを、下の流れで説明していきます。
『>』が原文。
『→』が説明文。
『◆』が変更文。
【現状看板の文章】
>秋の味覚! 食欲の秋
>フレッシュが断然美味しい!
>今が旬の今しか味わえない『ポルチーニ茸』
>が食べたい
>今やほとんどの人が知っている
>ポルチーニ! ポルチーニって
>乾燥、冷凍、フレッシュがあるのをご存知ですか?
>もちろんフレッシュが最上級です。
>人工栽培でない希少な『キノコの王様』
>芳醇な香り、トゥルリと柔らかな食感
>ジュワッと溢れる旨味
>ディナーコース
>Aコース ¥3300
>Bコース ¥4400
>Cコース ¥5500
>Dコース ¥6600
>『P』ご案内いたします
>ワインとイタリア料理のマリアージュを
>お楽しみ下さい
>心も満たされるレストラン
>『電話番号』
→まず、『ポルチーニ茸って、どんなきのこ?』と問い掛けてもいいですが、クイズっぽくしてみますね。
→例えば、『世界の3大キノコと言われているのは、トリュフ、マツタケ、あともう1つは何でしょうか?』
→こんな感じで問い掛けて、『答えは、ポルチーニ』とします。
→その上で、『ポルチーニ』の特徴や食感などを説明するのです。
→そうすると、『ポルチーニ』のことを良く知らないお客さんにも、『へえ~、そんなきのこがあるのか』と、知ってもらうことができます。
→そして、その中の一定数のお客さんが、『一度食べてみたいな~』となるのです。
→そんなお客さんに、『ディナーコース』をおすすめします。
【変更後看板の文章】
<例えば>
◆店頭看板の事例(イタリア料理店のポルチーニ茸)
は、トリュフ、マツタケ、あともう
1つは何でしょうか?
答えは、『ポルチーニ』です。

どれも、天然ものしかありません。
日本でも多く出回っていますが、初
めて聞く方も多いようです。
ほど良い弾力があり、肉質がしっか
りしているので、パスタやリゾット
炒め物などによく合います。ジュワ
ッと溢れる旨味が最高で、香りはマ
ツタケより控えめな感じです。
ディナーコース
◆Aコース ¥6600
◆Bコース ¥5500
◆Cコース ¥4400
◆Dコース ¥3300
低カロリーで食物繊維が一杯の秋の
味覚を、ぜひお楽しみ下さいね!
『店名』『電話番号』『営業時間』
【今回のポイント】
→知っている人におすすめするのもいいですが、まだ知らない人に興味を持ってもらうことが今回のポイントです。
→そんな時は、『クイズ形式』にすると、興味を持ってもらいやすくなります。
→きっかけが大切で、とにかく読んでもらいやすくしましょう。
→読んでもらえることができたら、その中の一定数のお客さんを刺激することができるのです。
→今回は、『ポルチーニそのものの写真』を使いましたが、『ポルチーニを使った料理の写真』の方が、インスタ映えする場合もあります。
→それと、コース価格の見せ方は、『お店が注文して欲しい順番』が基本です。
→最初に、『Aコース ¥3300』と書き始めるよりも、『Aコース ¥6600』から始める方が、平均単価は高くなります。
→なぜなら、『だんだん高くなる』のも抵抗がありますが、『だんだん低くなる』のも抵抗があるからです。
→だから、『Aコース ¥3300』は頼みやすいですが、『Aコース ¥6600』から始めると、なかなか『Dコース ¥3300』は頼みにくくなります。
こんな感じです。
店頭看板の書き方はいろいろあります。
納得のいくところだけ、採用いただければありがたいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則