店頭看板の事例(回らない寿司店の本日の定食) | 値上げができる店頭看板の考え方・作り方

値上げができる店頭看板の考え方・作り方

もしも今、みんながサボらず一生懸命働いていて、利益が思うように出ていないのだったとしたら、それは単価が低いのが原因です。思い切って値上げをしてみませんか? 店頭看板を通じて、値上げができる考え方をお教えします。

こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。

 

回らない寿司店さんの『本日の定食』に関する気になる店頭看板の事例を紹介します。

 

【現状の店頭看板の書き方】

 

 

【コメント】

 

すし店さんが、『本日の定食』をおすすめしている店頭看板です。

 

シンプルに商品のみをお知らせしています。

 

でも、これだけでは実にもったいないのです。

 

 

 

ちょっと変更すると、もっとよくなるポイントを、下の流れで説明していきます。

 

『>』が原文。

 

『→』が説明文。

 

『◆』が変更文。

 

 

 

【現状看板の文章】

 

>本日の定食

>にぎり盛合せすし

>赤出汁付

>¥800

 

 

 

→シンプルに商品のお知らせだけだと、何がもったいないのでしょうか?

 

→それは、この情報が、利用客にしか届かないからです。

 

→この情報を、まだ一度も利用したことがないお客さんが見ても、入ろうとは思わないでしょう。

 

→なぜなら、『回らないお寿司屋さんは、敷居が高いから』です。

 

→しかし、それでは、実にもったいないと思いませんか?

 

→できれば、まだ利用したことがないお客さんにこそ、利用してもらえるようにしたいですね。

 

→そのためには、そんなお客さんが抱いている不安からスタートします。

 

→例えば、『回らないお寿司屋さんは、敷居が高くて、ちょっと入り辛いと思っていませんか?』

 

→このように、ストレートに投げ掛けるのです。

 

→そうすると、『そうそう、そうよね!』と、受け止めてもらえます。

 

→そうしておいて、『本日の定食』につなげて行けばいいでしょう。

 

 

 

【変更後看板の文章】

 

<例えば>

◆店頭看板の事例(回らない寿司店の本日の定食)

回らないお寿司屋さんは、敷居が高
くて、ちょっと入り辛いと思ってい
ませんか?

実は、結構気軽に使えて、意外と手
頃なお値段で食べられるんですよ!

まずは、お店の雰囲気とお味を試し
てもらいたくて、『本日の定食』を
ご用意しました。

にぎり盛合せすし(赤出汁付き)
¥800

淡白な白身物から脂ののった赤身物
の順でお召し上がり頂くと、旨みが
一層楽しめますよ!
『店名』『電話番号』『営業時間』

 

 

 

【今回のポイント】

 

→シンプルに商品メニューだけをお知らせするのでなく、まだ一度も利用していないお客さんにも興味を持ってもらえるように伝えることが今回のポイントです。

 

→『回らないお寿司屋さんは、敷居が高い』と思うのは、2つあります。

 

→一つは、『お値段が張ること』、もう一つは、『食べる順番を知らないと格好悪いこと』

 

→もちろん、高級なカウンターのお寿司屋さんでは、そのようなことが気になります。

 

→しかし、大抵は、好きなように食べてもいいですし、ビックリするような金額になりません。

 

→ちなみに、『食べる順番』には、意味があります。

 

→(1)『味の淡白な白身物』

 

→(2)『光物や貝類』

 

→(3)『脂ののった赤身物、ウニなどの濃厚な物』

 

→(4)『穴子や玉子などの甘い物』

 

→(5)『巻物』(通常、終了の合図)

 

→味の淡白な白身物から食べるのは、脂ののった赤身物や濃厚な物、甘い物から先に食べると、淡白な白身物の素材の旨みが分からないからです。

 

→しかし、これらはあくまで目安なので、好きな物を好きなように食べてもかまいません。

 

→たったこれだけでも、ちょっと敷居が低くなったと思いませんか?

 

 

 

こんな感じです。

 

店頭看板の書き方はいろいろあります。

 

納得のいくところだけ、採用いただければありがたいです。

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

伊丹芳則