こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
利益を出すためには色々な方法がありますが、まずは、『コストダウン』が上げられます。
しかし、ただ闇雲に何でも『コストダウン』すればいいものでもありません。
もしも間違った『コストダウン』をすると、逆に利益が出なくなる恐れがあります。
では、どのようなやり方で『コストダウン』をすればいいのでしょうか?
それは、『正しいお金の使い方』を見極めることです。
お金の使い方には、大きく分けて次の3つが考えられます。
◆(A)『消費』・・・『今、必要であることに、お金を使う』
◆(B)『浪費』・・・『今、必要でないことだが、惰性でお金を使う』
◆(C)『投資』・・・『今、必要でないことでも、将来必要になるだろうことに、お金を使う』
このような意味づけをして、今使っているお金を整理してみることが、『コストダウン』のスタートとなります。
見極めるポイントは、次の2つです。
◆(1)『必要か?』
◆(2)『重要か?』
お金を使った理由を、この2つのポイントでチェックしてみます。
<例えば>
『今、必要であることに、お金を使った』のであれば、(A)の『消費』です。
<例えば>
『今、必要でないことに、お金を使った』のであれば、(B)の『浪費』か、(C)の『投資』になります。
この2つを分けるには、それが『重要か、重要でないか?』をチェックするのです。
<例えば>
『それが、重要であるから、お金を使った』のであれば、(C)の『投資』になります。
『それが、それほど重要でないことに、お金を使った』のであれば、(B)の『浪費』になるのです。
たったこれだけですが、やってみると、すんなりと簡単に分けられます。
このようにして、(A)の『消費』、(B)の『浪費』、(C)の『投資』を分けることができたなら、この中から『コストダウン』をして行くのです。
まず、『コストダウン』の対象となるのは、(B)の『浪費』になります。
『浪費』については、見つかれば簡単に『コストダウン』できるでしょう。
問題は、(A)の『消費』と、(C)の『投資』です。
(A)の『消費』は、使っている本人からすれば、『今、必要だから使っている』ので、何の疑問も持っていません。
だから、平気で使い続ける傾向があります。
そんな時は、先程の『それが、重要か、重要でないか?』でチェックするのです。
<例えば>
『お金を使うことで、売上げにつながること』や『お金をつかうことで、お客さんの喜びにつながる』が、『重要の定義』だったとします。
そうすると、『それほど重要でないことに、惰性で使っていること』に気付くはずです。
つまり、『それほど、売上げにつながらないか、お客さんの喜びにつながらないことに、お金を使い続けている』と気付きます。
そうしたら、『コストダウン』の対象として、検討するのです。
一方、(C)の『投資』については、『今、売上げにつながらないことでも、将来、売上げにつながるはずである』という仮定のもとに決めているので、この見極めがとても難しくなります。
これを社員さんが判断すると、『今は必要ないから』と敬遠してしまうことがほとんどです。
しかし、会社の将来を考えると、(C)の『投資』は必要不可欠になります。
そんな時は、社長さんの決断が必要です。
とは言え、社長さんが決断する時は、多くの社員さんから反対意見が出されます。
なので、それらの反対意見を押し切って、『将来こうなるためには、これが今必要だ』と、意図をしっかり示して、押し切る必要があるのです。
このようにして、『正しいお金の使い方』を見極めて、『コストダウン』や『意図のある投資』をすることで、利益は出て来ます。
今回は、『お金の使い方』の説明だけをしましたが、これらを元に、『社員さん達が、行動すること』で、利益は生まれ出すのです。
そのためにまずは、『今、どんなお金の使い方をしているのか?』、一度チェックしてみて下さいね。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則