こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
お店にとってお客さんの『クチコミ』は、とても大切な情報発信の1つになっています。
『クチコミ』とは、『マスコミ』との対比から生まれた言葉で、『お客さんの口頭でのコミュニケーション』の略です。
最近、これがインスタグラムやフェイスブックなどのSNSの普及で、どんどん加速しています。
そんな『クチコミ』ですが、お客さんは、どんな時に『クチコミ』したくなると思いますか?
それは、『ビックリした体験』や『ワクワクした体験』、『スゴイと感じた体験』など、普通でない体験をした時に、『実は、こんなことがあったんです』と、知り合いの人に『クチコミ』したくなるのです。
では、このような『クチコミ』をすることで、お客さんは何を望んでいるのでしょうか?
それは、次の3つを望んでいます。
◆(A)『認めて欲しい』
◆(B)『共感して欲しい』
◆(C)『感謝して欲しい』
(A)は、自分の体験について、今すぐ、『いいね』、『よかったね』と認めて欲しいのです。
また、(B)は、知り合いの人に、『分かる』、『私も同じ』と、その時の気持ちを一緒に感じてもらおうとします。
そして、(C)は、同じような悩みや望みがある知り合いの人に、自分の体験を伝えることで、『良い情報をありがとう』と、お礼を言って欲しいのです。
つまり、お客さんが、『クチコミ』をする時は、このような感情を持っています。
このようなことを、あなたは考えたことがあるでしょうか?
もしも、あまり考えたことがなかったとしたら、おそらくあまり『クチコミ』されていないのではないでしょうか?
ただ、仮にこのような体験をしたとしても、SNSなどを使いこなしていないお客さんは、すぐに『クチコミ』をしません。
そして、そのうち、『クチコミ』どころか、体験そのものも忘れてしまいます。
これは、実にもったいない話です。
だから、そんなお客さんのためには、『クチコミ』がすぐにできる、ツールが必要になります。
それが、次の2つです。
◆(1)『クチコミカード』(名刺サイズ)
◆(2)『お悩みメニュー』(A4サイズ)
例えば、クリーニング店さんの場合で考えてみますね。
(1)の『クチコミカード』
表面には、お客さんへのメッセージが書かれています。
『もしも、あなたと同じようなお悩みでお困りであれば、このカードをお知り合いの方に、お渡し下さい。解決のお手伝いをさせて頂きます』
そして、『このお店の良いところは・・・』と、具体的に書いてもらって、『クチコミ』してもらうのです。
裏面は、こんな感じで、連絡先や店舗案内図を入れておくと、行動しやすくなります。
(2)の『お悩みメニュー』
こちらのお悩みメニューには、お客さんが実際に体験されたところに、スタッフさんが〇印をつけます。
そして、スタッフさんからお客さんに、次のようなメッセージを伝えて下さいとお願いするのです。
『同じような悩みでお困りのお知り合いの方に、教えてあげて下さいね』
このように言って、『クチコミカード』と一緒に渡してもらいます。
ポイントは、体験した後、すぐに渡すことです。
たったこれだけで、『クチコミ』を促すことができます。
しかし、このような『クチコミツール』がないと、『クチコミ』してもらえるかどうかは、全てお客さん任せになってしまい、『クチコミ』はほぼ起こらないでしょう。
『類は友を呼ぶ』と言われるように、同じような悩みがあるお客さんには、同じような悩みがあるお知り合いを呼んでもらえます。
もしも今、お客さんに『クチコミ』して欲しいと思ったら、ぜひ、『クチコミツール』を用意してみてはいかがでしょうか?
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則