こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
印刷物業界の世界では、『売上げはお金で買える』と言われています。
『えっ、どういうこと?』と、思われた方がいるかもしれませんね。
しかし、本当の話なのです。
例えば、
『チラシ1万枚』を印刷して配布することで、『10万円のコスト』がかかったとします。
『チラシの反応率が0.5%』だったとしたら、『客数が50名』です。
『平均の客単価が5000円』としたら、『売上げが25万円』となります。
つまり、『25万円の売上げを、10万円のお金で買った』ことになるのです。
もしも、『100万円の売上げが欲しければ、40万円のお金を掛ける』ことで、計算上は達成します。
しかも、多くの場合、社長さんの決断1つでできてしまうのです。
そのため、今まで、このやり方で売上げを作って来ました。
しかし、今は、このやり方では、上手く行かなくなって来たのです。
理由は、色々あります。
一番は、今まで価格だけで反応していたお客さんが、だんだん反応しなくなって来たからです。
そのため、『チラシの反応率』が低くなり、『平均の客単価』もどんどん下がり、無理をして売上げを上げても、採算が合わなくなって来ました。
つまり、チラシにお金を掛ければ掛けるほど、利益が出なくなって来たのです。
このことから言えることは、『売上げはお金で買えても、利益はお金では買えない』ことになります。
では、利益がお金で買えないとしたら、利益はどうすれば手に入るのでしょうか?
単純に考えれば、利益は、売上げからコストを差し引いた結果です。
つまり、多くの売上げと少ないコストで、利益は最大になります。
これは、先程の『売上げはお金で買える』という考え方の真逆です。
なので、これを実現するためには、お金ではない違う力が必要になります。
それが、『ヒトの力』です。
利益は、ヒトの力で手に入ります。
そのためには、スタッフさんの協力が不可欠なのです。
しかし、先程のチラシと違い、スタッフさんの協力による『ヒトの力』は、すぐに社長さんの期待には応えられません。
ある程度の時間と社長さんの手間ひまがかかって、なかなか結果が出ないのです。
だから、結果がすぐに出る売上げを、どうしても意識してしまいます。
何度も言いますが、それでは、そのうちお金が回らなくなるのです。
なので、今すぐ、『ヒトの力』を強化しなければいけません。
『ヒトの力』が使えるようになると、お客さんが使う単価を高めることもできますし、再来店を促すこともできるのです。
結果として、売上げは積み上がって行き、利益を手にすることができます。
もしも今、『ヒトの力』を使っていないのなら、今すぐ見直して下さい。
この決断ができるのは、もちろん社長さんです。
例え、ある程度の時間や社長さんの手間ひまがかかったとしても、やる価値は十分あると考えています。
どうでしょうか?
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則