こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
1年間の来店回数により、お客さんの特徴が違っていませんか?
例えば、
◆(A)『シーズン客』
◆(B)『リピート客』
(A)の『シーズン客』とは、1年間の来店回数が1回~4回で、シーズンだけ来るお客さんのことです。
そして、(B)の『リピート客』とは、1年間の来店回数が8回以上で、定期的にリピートされるお客さんのこととしましょう。
この場合の来店回数は、あくまで目安です。
それぞれのお店により、違いがあるでしょう。
なので、あなたのお店に合った来店回数で、線引きして下さいね。
大切なことは、(A)の『シーズン客』と(B)の『リピート客』の2つの客層を分けて考えることです。
そして、『どちらをより重視しているのか?』をハッキリさせましょう。
ここをハッキリさせていないお店は、おそらく、『誰でもいいから沢山のお客さんを集めたい』と思っているはずです。
人口が増え続けていた時は、それでも良い業績が残せたと思います。
しかし、人口が減り続けている今は、それではなかなか良い業績が残せません。
理由は、沢山のお客さんを集めようとしても、それぞれのお店が取り合っていて、限界があるからです。
限りがあるからこそ、『シーズン客』と『リピート客』をハッキリ分けて、しっかりと対応しなければいけなくなっています。
ハッキリと分けた結果、例えば、『シーズン客が60%』、『リピート客が20%』の構成比だったとしましょう。
ここで、それぞれの客層の簡単な特徴を示します。
(A)『シーズン客』の特徴
◆『年間1回~4回来店する』
◆『どんな手段があるのかが気になる』
◆『価格を優先する』
◆『邪魔くさい、面倒くさいことを嫌う』
(B)『リピート客』の特徴
◆『年間8回以上来店する』
◆『手段よりも目的にこだわりがある』
◆『価値を優先する』
◆『比較的、会話をするのが好き』
全てがそうではありませんが、このような傾向があります。
これらを踏まえて、もしもどちらかを重視するとしたら、あなたはどちらを選びますか?
ここを悩む社長さんは結構います。
なぜなら、本来は、『20%のリピート客』を選びたいのですが、『60%のシーズン客』が、どうしても気になるからです。
つまり、『20%のリピート客』を重視してしまうと、『60%のシーズン客』が来なくなってしまうという不安があります。
この不安をぬぐい切れない社長さんは、どうしても『60%のシーズン客』を重視してしまうのです。
これも1つの考え方になります。
但し、その場合は、人件費や広告費、店舗立地の家賃等に、ある程度のコストがかかることを覚悟しなければいけません。
そうしないと、安定して、『シーズン客』は集められないのです。
しかし、そこまでのコストはかけられないと思ったら、思い切って、『リピート客』を重視してみて下さい。
そうすると、人件費も広告費も確実に抑えられます。
なぜなら、リピートのお客さんに繰り返し来店してもらうだけで、十分な利益が確保できるからです。
とは言え、いきなり、『リピート客』だけにする必要もありません。
まずは、『リピート客』を重視すると、ハッキリ決めればいいのです。
そうすると、無理に、『シーズン客を集めよう』としなくなります。
結果的に、自然な形で、『リピート客』重視のお店となることでしょう。
『シーズン客』と『リピート客』のどちらを選ぶかのポイントは、
◆(A)『シーズン客を選ぶなら、お金を掛ける』
◆(B)『リピート客を選ぶなら、覚悟をする』
このどちらかと思って下さいね。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
伊丹芳則