こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
お店で働くスタッフさんを大きく3つに分けると、次のようになります。
◆(A)『笑顔で楽しく働くスタッフさん』
◆(B)『いつも文句を言いながら働くスタッフさん』
◆(C)『何も言わず言われたことだけするスタッフさん』
この3つのタイプに分けるとすると、どのスタッフさんんが一番多いでしょうか?
おそらく、(A)のスタッフさんと答えたお店は少ないと思われます。
また、(B)のスタッフさんと答えたお店も意外と少ないです。
もちろん、スタッフさんは、心の中や陰で、文句を言っているかもしれません。
それくらい、開けっ広げに文句を言いながら働くことは難しいようです。
なので、(C)のスタッフさんと答えたお店が一番多くなる傾向にあります。
本来は、(A)のスタッフさんが一番多いのが理想です。
では、どうしてそのようにならないのでしょうか?
それは、社長さんや店長さんが、『あること』をやり続けていないことが原因のようです。
その『あること』とは、
◆『スタッフさんの話を聞く機会を多く持つこと』
とても簡単なことですが、ここがシッカリできていないと、3つのタイプに分かれてしまいます。
では、それぞれのスタッフさんに対して、どのように接すればいいのでしょうか?
<例えば>(A)のスタッフさんに対しては、
社長さん『最近どう?』
社長さん『何かいいことあった?』
社長さん『ちょっと教えて』
スタッフさん『ハイ、実はこの前、こんなことがありました』
社長さん『へぇ~、それはよかたったね』
社長さん『それって、何をしたの?』
スタッフさん『えっと、確か、こんなことをしたと思います』
社長さん『なるほど、そんなことをしたんだ』
社長さん『教えてくれて、ありがとう』
社長さん『また教えてね』
スタッフさん『ハイ』
たった5分程度の短い会話です。
それでも、話を聞いてもらったスタッフさんは、嬉しくなります。
そして、また話を聞いてもらおうとなるのです。
<例えば>(B)のスタッフさんに対しては、
社長さん『どうしたの?』
社長さん『何かあったの?』
社長さん『何でもいいから言ってみて』
社長さん『仕事のことでも、それ以外のことでもいいから教えて』
この問い掛けに対して、(B)スタッフさんは、なかなか心を開きません。
なので、最初の答えは、
スタッフさん『イヤ、別に』
スタッフさん『何もありません』
と、本音をなかなか語らないことがほとんどです。
それでも、あきらめずに何回も、『スタッフさんの話を聞く機会を持とう』とします。
そうすると、そのうち、ぽつぽつと
スタッフさん『あの~、実はこの間、こんなことがあって、困っているんです』
社長さん『そうか、そんなことがあったんだ』
社長さん『知らなかった』
社長さん『話を聞かせてくれて、ありがとう』
社長さん『何かできることある?』
スタッフさん『イヤ、今のところ大丈夫です』
社長さん『それならいいけど』
社長さん『また困ったことがあったら、聞かせてね』
スタッフさん『ハイ』
いきなりこのように上手く行くとは限りません。
しかし、それでもスタッフさんとの距離感はだんだん縮まります。
<例えば>(C)のスタッフさんに対しては、
その前に、なぜ、(C)のスタッフさんは、何も言えないのでしょうか?
それは、社長さんや店長さんが、(C)のスタッフさんに、『話を聞かせ続けている』からです。
(C)のスタッフさんが話をし出しても、それを遮り自分の話に持っていきます。
これを何回もすると、もうスタッフさんの方から話さなくなるでしょう。
だから、このなる前に、社長さんや店長さんが、『まず、自分が黙ること』です。
そして、『スタッフさんの話を聞こうと、努力すること』が大切と言えます。
これができるようになると、先程の(A)や(B)のスタッフさんに聞いた時のようにすればいいのです。
このようにスタッフさんの話を聞いて、『教えてくれて、ありがとう』、『聞かせてくれて、ありがとう』と伝えることで、スタッフさんは、『話をしてもいいんだ』と感じ始め、どんどん話をするようになります。
そうすると、『自分のことを分かってもらえた』、『自分のことを認めてもらえた』となり、だんだん、(A)のようなスタッフさんが増えて行くようになるでしょう。
やることは、『スタッフさんの話を聞く機会を多く持つこと』
これをすると、スタッフさんがなかなか辞めなくなりますよ!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則