こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
売上げが大きく下がった時、『どのように判断するか?』で、今後の行動が変わって来ます。
例えば、
◆(A)『ピンチと捉える』
◆(B)『チャンスと捉える』
あなたは、どちらでしょうか?
普通に考えるとほとんどの人が、(A)の『ピンチと捉える』ことでしょう。
なぜなら、『目先の現実』が気になるからです。
なので、『目先の現実』を何とかしようと思います。
そして、『目先の行動』を変えようとするのです。
例えば、販促物を見直して、『もっとお客さんの数を多くしよう』とします。
例えば、商品を見直して、『もっと商品点数を多く売ろう』とするのです。
そのためには、人件費が多くなっても仕方ないと考えます。
これらは、『現状から先を見たやり方』です。
しかし、このやり方は、どうしても『目先の数字』だけが気になり、『ムリな割引き』や、『ムダなコスト』がかかり、バタバタした割には、全く儲からない結果になることが多いでしょう。
それでも、『目先の数字さえ上がれば、何とかなる』と、勘違いしてしまうのです。
一方、中には、(B)の『チャンスと捉える』人もいます。
どうしてそのような判断ができるのでしょうか?
それは、そもそも、売上げが大きく下がってしまったということは、『今の商売の仕組みにズレがある』と考えれるからです。
そうすると、『現状のお客さんに、現状の商品を、現状の価格で提供し続けていいのか?』、疑問に感じます。
つまり、『今の商売の仕組みを変えるチャンス』と考えるのです。
この考え方は、『本来のあるべき姿から逆算して、現状の仕組み』を考えるやり方になります。
これは、売上げが大きく伸びている時は、できません。
売上げが大きく下がっている時だから、できるのです。
どうでしょうか?
このように考えれば、『チャンスかもしれないな?』と、ちょっとは思えませんか?
<例えば>
現状のお客さんの上位30%で、全体の売上げの70%を上げているとします。
そうしたら、『この30%のお客さんだけに特化した商売の仕組み』に、変えてしまうこともできるのです。
しかし、これはとても勇気がいることで、『30%のお客さんに特化する』ということは、『70%のお客さんを捨てる』ということになります。
それでも、『30%のお客さんで、70%の売上げがある』のなら、商売の仕組みとして成り立つと思いませんか?
なぜなら、同じようなお客さんをあと13%増やすと、全体の100%の売上げを超えるからです。
そうすると、売上げが改善されるだけでなく、利益構造が非常に良くなります。
しかも、上位のお客さんほど、年間のリピート回数が多いので、価値や魅力を伝えやすく、より深い関係性が築けるのです。
そのため、高単価でも喜ばれる商品やサービスを提供できることでしょう。
もしも、今、あなたのお店の売上げが大きく下がっていたとしたら、それを『ピンチ』と捉えず、『チャンス』と捉えてみませんか?
このように考えることで、思ってもみなかった打開策が思い付きますよ。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則