こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
お金を出す側の立場が変わって来たように感じます。
昔は、自分の代わりに何かの行動してもらうために、お金を出していたこと多かったです。
例えば、仕事においては、『売るための商品を仕入れるためにお金を払う』、『従業員に働いてもらうためにお金を払う』、『お客さんを集めるチラシのためにお金を払う』など
その場合、お金を出す側が上位となり、お金をもらう側が下位になる傾向がありました。
しかし、今は、ちょっと事情が変わって来ているのです。
例えば、今、幹部社員さんを求人募集する場合を、想像するとよく分かります。
もしも、お金を出す側が上位だと考えていたら、まず求人採用はできないでしょう。
なぜなら、今は、対等の権利を主張する幹部社員さんが多くなったからです。
これは、お金を出す側が上位で、お金を貰う側が下位という『上下の関係』から、それぞれの専門分野で役割りを果たす『水平の関係』が好まれるようになったからだと思います。
つまり、『自立した者同士』が集まって、決められた目的や目標を実現するような働き方が好まれるし、そのような関係でないと事業が上手く行きません。
ここで言う、『自立』とは、自分で考えて、責任を持って、自分で行動できることを言います。
このような『自立した者同士』だから、『上下の関係』よりも『水平の関係』を優先するのです。
これは、プライベートにおいても同じことが言えます。
例えば、ダイエットをする場合を考えてみましょう。
『1ヵ月で、10Kgのダイエットをしよう』と考えたとします。
しかし、そのためには、『専用のトレーナーを付けて、1時間で2万円の費用がかかる』のです。
計算すると、『1ヵ月で、30万円~50万円』くらいするでしょう。
それでも、どうしてもダイエットしたいと強く思う人は、『本当に1ヵ月で、10Kgのダイエットができる』のならと、トライする人もいるのです。
この時、お金を出す側が、『1時間で、2万円も出すのだから、こちらの言うことを聞け!』とわがまま言ったら、このダイエットは失敗します。
なぜなら、お客さんとトレーナーが、『水平の関係』で協力しなければ、『1ヵ月で、10Kgのダイエット』はできないからです。
確かに、お金を出す側からすると、自分の思うようにしたい気持ちはよく分かります。
しかし、お金をもらう側は、『お客さんを1ヵ月で、10Kgのダイエットさせる』と、責任を持って約束しなければいけない立場なのです。
そうすると、役割りがハッキリします。
お金を出す側のお客さんは、『決められたルール』を守り、『目標達成のための行動を行うこと』、これが役割りです。
一方のお金をもらう側のトレーナーさんは、『お客さんに合わせたルールを決め』、『目標達成の行動がしっかりできるように寄り添うこと』、これが役割りになります。
もしも、お客さんがが『決められたルール』を破ったり、『行うべき行動』を怠ったりしたら、トレーナーから厳しく叱らることでしょう。
なぜなら、共通の目標が達成できないからです。
つまり、お客さんは、『1時間2万円もお金を出しながら、叱られる』ことになります。
どうでしょうか?
このことから分かるのは、『お金をもらう側が、責任を持って約束すれば、水平の関係で協力できる』と言うことです。
逆に言えば、『お金をもらう側が、責任を持たず、約束をしない場合は、上下の関係』になると言えます。
では、なぜ、お金をもらう側は、責任を持って約束できるのでしょうか?
それは、『お金をもらう以上の価値を提供できる』と、自信を持っているからです。
『今までの実績による自信があるから、約束できる』と言っていいでしょう。
このように考えると仕事においても、『責任を持って、約束できるスタッフさんとは、水平の関係』で協力しながら仕事を行い、『責任を持たず、約束できないスタッフさんには、上下の関係』で、接すればいいのではないでしょうか?
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則