こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
お客さんは『感じる価値』によって、『納得する価格』が決まります。
『感じる価値』は、大きく分けて次の3つです。
◆(1)『商品の本来価値』
◆(2)『お店の雰囲気の価値』
◆(3)『スタッフさんの接し方の価値』
どれも大切な価値と言えます。
どれか1つでも価値が低ければ、お客さんから納得してもらえません。
この中で、(1)の『商品の本来価値』は、『ウリ』と言われるもので、一定した強みを発揮します。
また、(2)の『お店の雰囲気の価値』は、内外装にお金を掛けて、『来て欲しいお客さん』に合ったイメージを作り出しているはずです。
ところが、(3)の『スタッフさんの接し方の価値』においては、ヒトによりバラつきが出てしまいます。
<例えば>
◆(A)『笑顔で接する』
◆(B)『目を見て挨拶をする』
◆(C)『お客さんの名前を呼ぶ』
◆(D)『お客さんの事情を聞く』
◆(E)『お客さんの話しに共感する』
このような『基本の接し方』ですら、バラつきがあります。
バラつきの原因は、『なぜ、基本の接し方をしなければいけないのか?』、目的をしっかり理解していないからです。
では、『基本の接し方の目的』とは、何でしょうか?
一言で言うのなら、『お客さんに感謝されるため』です。
<例えば>
(A)~(C)の『基本の接し方』は、笑顔で接し、目を見て挨拶し、お客さんの名前を呼び、お客さんとの距離感を縮めます。
そして、(D)と(E)の『基本の接し方』で、お客さんの本音を聞かせてもらうのです。
とは言っても、簡単に本音は話してもらえません。
しかし、それでも、『何で困っていて、どうなればいいのか?』くらいの問題は、ハッキリするでしょう。
この問題に対して、お客さんが気付いていない原因を伝え、それを解消すれば、お客さんから、『ありがとう』と感謝されます。
なぜなら、お客さんが思ってもみなかった結果が手に入るからです。
このようなことがあると、お客さんはあなたを『信用』します。
そして、『あなたを信用する限り、お客さんはお金を使い続けてくれる』のです。
どうでしょうか?
あなたの接し方1つで、お客さんから感謝され、信用され、お金を使い続けてもらえるのです。
嬉しくないですか?
『お客さんから信用される接し方』の流れを簡単にまとめると、
◆(接し方1)『お客さんの現状と向き合う』・・・事情を聞く
◆(接し方2)『お客さんの願望をイメージする』・・・ゴールを設定する
◆(接し方3)『現状と願望のギャップを埋める』・・・ゴールにつながる原因を解消する
◆(接し方4)『お客さんに行動してもらう』・・・やるかやらないか選んでもらう
こんな感じです。
この中で、特に重要なのが、『ゴールを設定する』でしょう。
目の前のお客さんは、『どんなゴールを持っているのか?』、ここをハッキリとイメージできれば、お客さんと共有できるのです。
ここで言う、『ゴール』とは、お客さんの本音につながるものになります。
<例えば>
クリーニング店を利用されるお客さんのゴールの一例を紹介すると、
◆(ゴールA)『安くて、便利で簡単に、衣類をキレイにする』
◆(ゴールB)『適正な価格で、清潔感を出して、印象良くする』
◆(ゴールC)『多少高くても、見映え良くして、チヤホヤされ、ワクワクする』
◆(ゴールD)『いくら高くても、信頼できるところで、安心したい』
このようにお客さんによって『目指すゴール』が違います。
なので、『どのお客さんと、どんなゴールを一緒に目指したいのか?』を、決めることが大切です。
『ゴール』が変われば、『感じる価値』も変わり、『納得する価格』も変わります。
そんな『ゴール』を理解できるかどうかは、『スタッフさんの接し方』によるのです。
まずは、『基本の接し方』をちょっと意識してみて下さい。
お客さんの問題が簡単に見つけられるはずですよ!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則