こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
お客さんの『住所』と『名前』をお聞きしているお店は、『ハガキ』や『DM』をよく出しています。
では、なぜ『ハガキ』や『DM』をよく出していると思いますか?
単純に、『売上げを上げたいから』と思っていたら、それは間違いです。
そのように思っている方のほとんどは、『ハガキ』や『DM』で安売りセールを行っています。
確かに、『売上げを上げる』ことも1つの理由です。
しかし、そのような『目先の売上げ』よりも、『お客さんとの関係性を作ること』に重点を置いているから、『ハガキ』や『DM』をよく出しています。
『お客さんとの関係性』が全くできないと、いつまでたっても、安売りセールをやり続けなければいけません。
それでは、たとえ『目先の売上げ』が上がったとしても、儲からないのです。
しかし、『ハガキ』や『DM』の本質を知ると、やり方が全く変わって来ます。
◆(A)『ハガキ』とは、『手書きハガキ』のことで、主に、1人ひとりのお客さんへ、感謝の気持ちを伝えることが目的です。
お客さんに感謝して、『あなたのことを、忘れていませんよ!』と、アピールするための『つながりツール』として使います。
◆(B)『DM』とは、『活字印刷のダイレクトメール』のことで、特定の客層に対し、季節に合わせて、来店のタイミングを知らせることが目的です。
お客さんの生活シーンで、『今、こんな理由で、お店に来る必要がありますよ!』と、複数のお客さんに、『きっかけツール』として使います。
このように、『つながりツール』や『きっかけツール』として、『ハガキ』と『DM』を使い分けるのです。
では、なぜ、使い分けなければいけないのでしょうか?
それは、『きっかけツール』の『DM』だけだと、売り込み一辺倒の押し付けになってしまうからです。
また、『つながりツール』の『ハガキ』だけだと、『いつお店に行けばいいのか?』分からないので、お客さんがタイミングを逃してしまいます。
このことは、下記の『お客さんが、お店に来ない理由』を知れば分かりやすいでしょう。
◆(1)『お店に行く理由や行くきっかけがないから』
◆(2)『スタッフさんとのつながりがなく印象が薄いので、そのうちお店のことも忘れてしまったから』
◆(3)『他のお店から、お誘いがあったから』など
このように、お客さんの『悩みの解消』や『望みの実現』は、熱心なお店からのお誘いがなければ、お客さんは気付けないことが多いのです。
だから、店内だけでなく、『店外での接触回数を増やす』必要があります。
『店外での接触回数を増やす』には、特に、(A)の『手書きハガキ』が有効です。
『手書きハガキ』の良い所は、
◆(a)『個人から個人へ届くので、捨てられにくい』
◆(b)『手書きは、わざわざ自分自身のために書いてくれたと、実感されやすい』
◆(c)『手書きハガキというモノが手元に残るので、思い出してもらいやすい』など
書く内容は、短い文章で十分です。
<例えば>
『お客さんの名前を書く』
『お客さんの話題を書き、感謝する』
『自分の名前を書く』
たったこれだけでかまいません。
割引きのオファーも、セールスすることもいりません。
なぜなら、『手書きハガキは、お客さんへ感謝の気持ちを伝える、つながりツール』だからです。
セールスは、もう一方の『活字印刷のDM』で行います。
セールスと言いましたが、普段から『手書きハガキ』をもらっているお客さんは、『タイミングを知らせてくれる、お役立ち情報』と受け取ってくれることでしょう。
なので、割引き率も低くてもいいですし、極端な場合は、割引きをしなくてもかまいません。
これが、『ハガキ』と『DM』の本質です。
ここが理解できると、お客さんを集めることがとても簡単になりますよ!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則