こんにちは、値上げの専門家(中小企業診断士)の伊丹芳則です。
ことわざで、『時は〇〇なり』とあります。
この〇〇の中には、『カネ』という言葉を入れる人が多いです。
この『時はカネなり』の意味は、『時間はお金と同じように大切なものだから、ムダにしてはいけません』というものから、『もっと時間を効率よく使って、お金を沢山貯めなさい』というのものまであるでしょう。
確かに、その通りかもしれません。
しかし、この考え方は、主に自分中心の視点によるものです。
つまり、『自分が得をするためには、時間をムダにせず、効率よく使え』という戒めになります。
これはこれで立派な教えです。
しかし、自分中心の視点でなく、相手中心の視点で見たとしたら、『時は〇〇なり』の〇〇には、違う言葉が入ります。
〇〇には、何が入ると思いますか?
どうでしょうか?
それは、ズバリ『信用』です。
相手中心の視点で考えると、『時は信用なり』になります。
つまり、『相手に何かを得てもらうためには、手間暇、時間をかけて、信用されなければいけない』となるのです。
『相手に信用されないと、何も始まらない』と考えます。
なので、信用してもらうために、気前よく時間を使うのです。
もちろん、時間だけでなく、お金も使います。
これをしばらく続けると、だんだん信用してもらえるようになるのです。
信用してもらうことができれば、何かを提供してお金をもらうことも簡単にできます。
そういう意味では、相手中心の視点の人は、『時は信用なり』も『時はカネなり』も同じ意味合いかもしれません。
しかし、自分中心の視点の人は、『誰でもいいので、ラクしてお金を稼げるようにしたい』と思うことが多いので、『時はカネなり』だけを固執してしまいます。
では、なぜこのように考えてしまうのでしょうか?
それは、『誰でもいいので・・・』にあります。
『誰でもいいので』と考えるから、自分中心の視点になってしまうのです。
そうではなく、『こんな人に』と、相手をハッキリさせれば、その相手中心の視点で考えることができます。
そうすれば、その相手に信用してもらうために、繰り返し繰り返し時間を使い続ければいいのです。
それと、『ラクしてお金を稼げる』という言葉の表側だけに、踊らされてはいけません。
この言葉の裏側は、『結果として、ラクしてお金を稼げる』です。
『結果として』なので、その前に、何かを『実行』する必要があります。
それが、『時間を掛けて、信用を得ること』なのです。
このようなことから、『時間』と『お金』と『信用』には、次のような関係があると考えます。
それは、
◆『お金は、信用でできている』
◆『信用は、時間で作られる』
◆『時間は、お金で買うことができる』
どうでしょうか?
何となく分かってもらえるでしょうか?
もしも、分かりにくい場合は、『時間』を『体験』に置き換えてみて下さい。
◆『お金は、信用でできている』
◆『信用は、体験で作られる』
◆『体験は、お金で買うことができる』
どうでしょうか?
先程よりは、ちょっと理解しやすくなりませんか?
最近は、『お金を手にいれるには、時間をどう使って信用を築くのか?』が一番の課題となっています。
一度考えてみて下さいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則