こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。
突然ですが、あなたが今、『ダイヤの原石』を沢山持っていたとします。
この『ダイヤの原石』をお金にする場合、次の3つの方法のうち、どれを選ぶでしょうか?
◆(A)『ダイヤの原石を研磨依頼して、キレイなダイヤモンドにして、高く売る』
◆(B)『コストを掛けたくないので、ダイヤの原石をそのまま、安く売る』
◆(C)『ダイヤの原石の研磨技術体験と研磨後のオリジナルダイヤとのセットで、体験ツアーとして売る』
どうでしょうか?
あなたならどの方法を選びますか?
色々あるでしょうが、通常は、(A)の方法でお金にしようと考える人が多いと思います。
しかし、この場合、『ダイヤの原石』が良い状態で、ある程度の大きさや色目が良くないと、採算が合わないはずです。
(B)の方法も同じように、良い『ダイヤの原石』でないと売れないことでしょう。
では、(C)の方法はどうでしょうか?
この方法は、(A)や(B)の方法が、モノを売っているのに対して、(C)の方法は、モノだけでなく体験も売っています。
体験も売っていると言うよりも、特に『体験』をメインに売っていると言ってもいいでしょう。
『体験』で、『楽しい時間』を売っています。
この売り方は、よく考えれば、ちょっと変です。
何が変かと言うと、お客さんは、本来、売り手がやらなければいけない研磨作業を、『お金』を払ってわざわざやっています。
今までならば、考えにくいことです。
では、なぜ『お金』を払ってまで、わざわざ研磨作業をするのでしょうか?
それは、この『体験ツアー』が、『話しのネタ』になるからです。
『こんな楽しい体験をしたよ!』と、直接話したり、『自分で研磨したダイヤモンドの写真』と一緒にネットにアップしたりできます。
そうすると、これを見た友人から、多くの『いいね』や『フォロー』がもらえることでしょう。
しかし、単に『こんなモノを買ったよ!』では、そんなに『いいね』はもらえないと思います。
どうでしょうか?
このように、ただ単にモノを売るのでなく、『体験+モノ』として『体験ツアー』で売れば、『体験ツアー』が、『話しのネタ』になると感じたお客さんは、参加してもらえるのです。
この『体験ツアー』を、お店で考えてみると、次のような事例があります。
<例えば>
ホームセンターのDIYコーナーにおける、『簡単に作れるDIY体験ツアー』の企画です。
まず、お客さんに、『体験ツアー』として材料費のみの代金を頂きます。
そして、組み立て作業や塗装作業をお客さんにやってもらうのです。
もちろん、出来上がった作品は、自宅に持って帰ってもらえます。
この『体験ツアー』の良い所は、単に商品を買ってもらうだけでなく、DIYに興味があるお客さんを集めて増やすことができるところです。
お客さんは、DIYに興味を持っていても、きっかけがなければなかなか行動してもらえません。
しかし、この『体験ツアー』がきっかけとなって、DIYに目覚めると、リピート客として本格的なDIY活動をしてもらえることもあるのです。
もうモノだけで売っていては売れなくなっています。
ぜひ、『体験をプラスしたツアー企画』を考えてみて下さい。
きっと、その『体験』がきっかけとなって、興味のあるお客さんが集まって来ると思いますよ。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則