こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。
『商品を売る』ための販促物を考える時、勘違いしやすい1つに『売り込み』があります。
『商品を売るのだから、売り込んで、何が悪いの!』という人は、さすがにいないでしょう。
しかし、無意識に結構、売り込んでいます。
『商品は、売り込むと売れません』
理由は、『お客さんは、売り込まれるのが嫌い』だからです。
また、『お客さんは、そもそも商品そのものを欲しがっていない』からです。
では、商品でなければ、何をお客さんは欲しがっているのでしょうか?
それは、『商品コンセプト』です。
『商品コンセプト』とイキナリ言われても、『何、それ?』と思うかもしれませんね。
しかし、『商品コンセプト』という言葉を、日本語でピッタリの言葉がないのです。
なので、どうしても、『商品コンセプト』になってしまいます。
それでも、あえて日本語にするのなら、『商品の概念』とか、『商品の視点』と言うのでしょうか?
このように言い換えてみても、まだ、よく伝わらないと思います。
そこで、誤解を承知で、いつも使っている言葉で表すとしたら、次の言葉が一番近いかもしれません。
それは、
◆『誰に、何を売るのか?』
◆『なぜ、売るのか?』です。
『誰に』とは、『お客さん』になるのですが、『こんな時のこんなお客さん』のことになります。
また、『何を』とは、『商品そのもの』ではなく、『この商品を使うことで、得られる変化』になるでしょう。
さらに、『なぜ』とは、『お客さんと、こんな約束のため』とか、『こんなことに、気付いて欲しいため』になります。
これらをつなげると、『こんな時のこんなお客さんに、この商品を使うことで、こんな変化が得られることを約束する』となるのです。
これを、『商品コンセプト』と言えないでしょうか?
お客さんは、このようなハッキリと約束してもらえる『商品コンセプト』を、知りたがっています。
しかし、多くのお店で、このような『商品コンセプト』がありません。
『商品コンセプト』をハッキリせずに、商品を売っているのです。
そうすると、お客さんは、不安になります。
だから、買うことに躊躇するのです。
では、どうすれば、『商品コンセプト』をハッキリとさせれるのでしょうか?
それには、3つの要素を考えます。
それは、
◆(1)『困っているお客さんを、見つける』
◆(2)『良い変化が手に入ることを、教える』
◆(3)『良い変化が実現する商品を、作る』
この順番が理想です。
しかし、この順番ですると、売り手がハラハラドキドキになります。
なぜなら、(1)を見つけて、(2)を教えたとしても、(3)が作れなければ、約束を守れず、ウソになってしまうからです。
なので、慣れないうちは、(3)の商品から作ります。
そして、商品の特徴で実現できる良い変化を求める、(1)の『困っているお客さんを、見つける』のです。
運よく見つかれば、(2)の『良い変化が手に入ることを、教える』ことを行います。
この時、『こんな商品コンセプトの商品ですが、興味がありますか?』と聞けばいいでしょう。
そして、『ハイ』と答えたお客さんに、良い変化を伝えます。
もし、『イイエ』なら、何も伝えなくてもかまいません。
なぜなら、興味のないお客さんに、いくら教えたとしても買ってもらえないからです。
このようにして、『ハイ』と答えてもらえるお客さんを集めていけば、商品が売れて行くことでしょう。
そのためには、ハッキリと約束できる『商品コンセプト』が、どうしても必要です。
もし今、ハッキリしていない場合は、お正月休みの期間に、一度考えてみて下さいね。
次回のブログ記事は、2019年1月7日(月)になります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則