こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。
売上げを上げることが気になる社長さんは、どうしてもお客さんを沢山集めようとします。
10年くらい前までは、お金を掛けて、『割引き中心のチラシ』で、沢山のお客さんを集めることができました。
しかし、今は、同じやり方では、それほど集まらないのです。
理由の1つは、『人口減少』や『年収の低下』などにより、『節約』の波にのまれて、『いくら安くても、不要不急のものはいらない』と、お客さんの意識が変わったことがあげられます。
理由のもう1つは、割引くことが当たり前になり、『割引きの価値』が、昔より魅力が無くなって来たからでしょう。
当たり前になったのは、割引きはその気になれば誰でも簡単にできるので、真似しやすいからです。
では、『割引き』以外で、どうすればいいのでしょうか?
ポイントは、次の2つです。
◆(1)『誰でもいいから沢山集めようとせず、お客さんを絞って集めること』
◆(2)『ラクして簡単に集めようとせず、時間と手間を掛けること』
どうでしょうか?
先程の『割引きで集めるやり方』とは、真逆の考え方になります。
(1)の『誰でもいいから沢山集めよう』とするから、ムリが出るのです。
そうでなく、まずお客さんを分類して絞ります。
例えば、次にのような分類の基準は、どうでしょうか?
◆(A)『好きなこと』、『やりたいこと』に価値を感じるお客さん (25%)
◆(B)『必要なこと』、『困っていること』に価値を感じるお客さん (60%)
◆(C)何にも価値を感じないお客さん (15%)
括弧内の数字はあくまで目安ですが、例えば、こんな感じで、客層と構成比率になったとしたらどうすればいいのかを、考えるのです。
先程の『割引き中心のチラシ』で、沢山のお客さんを集めようとすることは、(A)、(B)、(C)のお客さんを全て集めようとするやり方になります。
これでは、リピートしないお客さんが多く含まれるので、毎回、『割引き中心のチラシ』をやり続けらなけばいけないのです。
これをやり続けていると、『人口減少』や『年収の低下』の影響を受けてしまって、思い通りのお客さんを集められなくなります。
大企業なら、より一層の『低価格化』を進めて、より多くのお客さんを集めないと、大きな規模の屋台骨を維持できないので、仕方ないのかもしれません。
しかし、中小零細企業の場合は、そこまでの規模を集めなくても、立派に維持できるはずです。
おすすめは、(A)の客層になります。
なぜなら、このお客さんは、『好きなこと』や『やりたいこと』のためなら、何回も何回も繰り返しリピートしてもらえるお客さんだからです。
だから、このお客さんに、『信用してもらうこと』が必要になります。
そのためには、『信用してもらうこと』に、(2)のラクして簡単に集めようとはせず、時間と手間を惜しまないことです。
やり方は、色々あります。
例えば、ブログなどのSNSやニュースレター、手書きハガキを定期的に届けるとかです。
その期間が、1年かかってもかまいません。
1年後には、(A)の『好きなこと』や『やりたいこと』に価値を感じる、『客単価の高いお客さん』が集まり出します。
そうすれば、客数を沢山集めなくても、お店が維持できるのはずです。
このようなベースをまず作って、それを広げて行けばいいだけになります。
どうでしょうか?
思い通りにお客さんを集められなくなったら、集めるお客さんを分類してみて下さいね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則