スタッフさんに売上げとパート代金の関係を知ってもらう方法 | 値上げができる店頭看板の考え方・作り方

値上げができる店頭看板の考え方・作り方

もしも今、みんながサボらず一生懸命働いていて、利益が思うように出ていないのだったとしたら、それは単価が低いのが原因です。思い切って値上げをしてみませんか? 店頭看板を通じて、値上げができる考え方をお教えします。

こんにちは、販促相談員の伊丹芳則です。



最低賃金が底上げされている現状で、売上げが下がるとお店を閉めざるを得なくなります。

 

しかし、意外とお店のスタッフさんは、このまま売上げが下がっても、閉店にならざるを得ないお店が出て来ることを知りません。

 

なので、そうなる前にスタッフさんに、売上げとパート代金の関係を知ってもらう必要があるのです。

 

 

そのための方法の1つを書いてみたいと思います。

 

 

<例えば>

 

◆『売上げ×25%=人件費予算』とした場合

 

 

(念のために、ここで言う『25%』はあくまで目安で、業種やお店の事情により、この数字は変わります)

 

 

この場合、その売上げ分の人件費予算しか、パート代金を支払えないとするのです。

 

 

<例えば>

 

◆(A)『1日の営業時間が10時間のお店で、売上げが4万円』だったとします。

 

そうすると、

 

4万円×25%=1万円が人件費予算で、

 

1万円÷10時間=1000円が、時間当たり人件費予算になるのです。

 

これが、もしも、

 

◆(B)『1日の営業時間が10時間のお店で、売上げが2万円』に半減したとします。

 

そうすると、

 

2万円×25%=5000円が人件費予算で、

 

5000円÷10時間=500円と、時間当たり人件費予算も半減するのです。

 

 

 

このように売上げが半減した場合、時間当たり人件費予算も半減するのですが、最低賃金が定められているので、900円前後の時給を支払わなければいけません。

 

 

 

これが、スタッフさんは、売上げが下がってもお店を閉めざるを得なることを知らない原因の1つで、売上げが上がろうが下がろうが、時間分だけのパート代金をもらえるからなのです。

 

 

 

では、どうすれば、売上げとパート代金の関係を分かってもらえるのでしょうか?

 

 

 

一番簡単な方法は、売上げが下がった分だけ、営業時間を短くするのです。

 

 

<例えば>

 

◆(B)『1日の営業時間が10時間のお店で、売上げが2万円』に半減したとします。

 

 

この時、

 

◆(C)『1日の営業時間を5時間』にするのです。

 

(念のために、実際には、売上げ半減や営業時間半減ということは起こりにくいでしょうが、今回は、分かりやすいようにするために、あえて極端にやっています)

 

 

そうすると、

 

2万円×25%=5000円が人件費予算で、

 

5000円÷5時間=1000円と、時間当たり人件費予算が増えるのです。

 

 

 

但し、

 

◆(A)『1日のスタッフさんのパート代金は、900円前後×10時間=9000円前後』

 

◆(C)『1日のスタッフさんのパート代金は、900円前後×5時間=4500円前後』

 

 

となります。

 

もちろん、このパート代金の変化は、1人のスタッフさんのパート代金を調整するだけではなく、スタッフさんの人数でも調整が可能になります。

 

この結果、売上げが減ったら、パート代金も減る関係を理解してもらうのです。

 

 

 

 

このようなことが理解できると、売上げが下がったら、パート代金も下がる可能性があることに気付いてもらえます。

 

 

売上げが下がれば、自分のパート代金も下がることが分かれば、今度は行動が変わるのです。

 

 

さらに言うと、この逆の売上げが上がれば、自分のパート代金も上がることにもつながります。

 

 

そうすると、今まで以上に、『自分で考えて、行動してもらえるスタッフさん』が増えて来るのです。


どうでしょうか?




但し、この考え方は、無駄な仕事を減らすためのものです。


安易に、人件費を削るためにするとやる気が無くなって、さらに売上げが下がる危険があります。


 

 

スタッフさんに売上げとパート代金の関係を知ってもらう努力をしてみませんか?

 

きっと、行動が変わって来るはずですよ。




最後まで読んでいただきありがとうございました。
伊丹芳則